あとは八ヶ岳PAで休憩し、インターを降りてから給油して、家に帰った。帰ったあとはプロジェクトXの三陸鉄道の回を見ていたのだが、東日本大震災で9割以上が被災したその直後に社長が「動かせるところから動かす」といい、5日後にはごく一部が再開した、という話は本当にすごいなと思った。だいぶ疲れていたので途中で寝てしまったので後でまた見ようと思う。
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土曜日は考え事をして、日曜日は京都の友人と長電話したために二日連続で寝不足で、昨夜は多分10時まえ には寝たのだが、目が覚めたら3時すぎで、もう一度寝ようと思ったがうまく寝付けなくて4時過ぎには起き出した。まず動こうと思って5時前に出かけてゴミを捨て、セブンに車を走らせてジャンプとスピリッツとカフェラテを買ったのだが、パンを買うのを忘れていた。
帰ってからTwitterを見てトランプ関連のことを調べようと思ったら、トランプが共和党の大統領候補に選出されるとともに、副大統領候補としてJDヴァンス氏が指名されたことを知った。
https://x.com/VigilantFox/status/1812929862962712697
この人のことはよく知らないので少し調べて、39歳という若さにも驚いたが、その若さに比してさまざまな経験をしていることを知り、強く興味を持った。1984年生まれの39歳。任期中に大統領を継いだり、次の大統領になったりしたら史上最年少になる。
ヴァンスはラストベルトの貧困白人層を書いた「ヒルビリー・エレジー」の著者。両親は離婚し、母はドラッグに溺れ、唯一の理解者の祖母もケンタッキーから駆け落ちしてきて貧困な環境しか知らない。そんな彼がイェール大学を出て全米1%の富裕層に。その著書は「トランプを求める人々」を可視化したもの。
ヴァンスの父親はイェールへの合格を知らせると、「黒人かリベラルのふりをしたのか?」と尋ねたのだいう。笑ってしまうが、笑えない。トランプの支持者たちはそんな人たちで、トランプが出てきて初めて政治に興味を持った、という人たちなのだそうだ。
https://www.newsweekjapan.jp/watanabe/2016/11/post-26_1.php
これは2016年の最初のトランプ当選の時の記事なのだが、その著者のヴァンスが8年後にトランプのランニングメート=副大統領候補に選ばれたというのは非常に感慨深い。
いろいろ読んでみて、ヴァンスという人はすごく期待できる人じゃないかと思った。まだ政治家としての実績がよくわからないが、貧困白人層(ヒルビリー、レッドネック、ホワイトトラッシュなどと言われた人々)の立て直しがアメリカにとって大きな問題だというのは同意。
ヴァンスは貧困地帯で育ち、地元の高校を出た後海兵隊に入り、イラクに派遣されたが、そこでの経験が彼を変えたのだという。
「困難に直面したときのヒルビリーの典型的な対応は、怒る、大声で怒鳴る、他人のせいにする、困難から逃避する、というものだ。自分も同じような対応をしてきたヴァンスが根こそぎ変わったのは、海兵隊に入隊してからだった。そこで、ハードワークと最後までやり抜くことを学び、それを達成することで自尊心を培った。」
海兵隊の訓練というと「フルメタル・ジャケット」を思い出すわけだが、ベトナム戦争当時の徴兵制の状況と現在の志願制の状況、戦場でのベトナムとイラクの違い、などはあるだろう。ヴァンスは海兵隊除隊後オハイオ州立大学に入って優秀な成績を収め、在学中は共和党上院議員の下で働いたのだという。
卒業後はイェール大学のロースクールに入るが、1年目に「タイガー・マザー(中国系の教育ママ)」の著者であるエイミー・チュアから回顧録を書くように説得されたのだという。
ヴァンスは奥さんはインド系、また宗教はカトリックに改宗しているようだが、これはルーツがアイルランド系だからということのようだ。最初はトランプに反対していたが、大統領当時の政策で支持に変わり、2022年にトランプの支持でオハイオ州上院議員に当選したのだという。
ヴァンスがスイングステート(共和党と民主党に振れる州)であるオハイオを地元にするということは非常に大きいだろう。この選挙の得票状況を見るとクリーブランドやオハイオ州立大学のあるコロンバスなどの大都市では民主党候補に負けるが全体は真っ赤。カウンティ(郡)によっては90%以上の支持を受けている。