こうした議論の中で取り上げられている人たちの中でエンツォ・トラヴェルソという人と橋川文三という人についてはあまりきちんと知らなかったので調べてみないとなと思った。ただこの本の論に立てば、丸山眞男が超国家主義が国家主義の強まりとともに生まれたということを橋川が否定し、国家を改造し暴力革命で既存の国家を超越しようとしたファナティズムの産物だとみているということなのだろう。これは橋川の方が説得力があるように思う、というか丸山のいう超国家主義というものへの違和感みたいなものがそれによって整理されるような気がした。
いずれにしても読みかけなのでまた考察しながら書いてみたい。