6.「製造業を国内に取り戻す」ことの正しさとヴァンスの副大統領候補受諾演説/ドラッカーの「知識社会」の進展と一般国民の雇用確保(07/19 07:19)


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7月19日(金)曇り

昨夜から今朝にかけての最低気温は22.5度で、かなり蒸し暑い感じだった。昨日の昼間はそんなに暑くは感じなかったが、冷房を入れていたからだろうか。実際には32度くらいまで上がったようだった。その時間帯は冷房をかけていない部屋にいたが、裏から表に風を通していて、それでその時はなんとかなる感じではあった。

今朝は少し庭の草刈りをしたり、生えてきて困っている笹を切ったりしていた。作業を終えて作業着を洗濯しているが、もう少し前だと草の種がたくさんついて困ったのだけど、今朝は全然ついてなくて、そういうところからでも季節の移り変わりというのはあるのだなあと思ったり。昨日は作業を始めるのが9時ごろになって直射日光が強く、帽子もどこかにいってしまって被れなかったのでもう無理という感じですぐやめたが、朝のうちだと十分に作業はできる。ただ、朝早いので草刈り機を使うのは遠慮しているのでできることは限られているのだが。(近隣には朝5時から草刈機をかけている人がいてやめてほしいとは思っている)

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https://www.bbc.com/japanese/articles/cx92pn4gyjwo

アメリカ共和党のヴァンス副大統領候補が指名受諾演説をしていた。共和党の副大統領候補が「民主党に「脇に追いやられ、忘れ去られた」労働者階級の国民のために闘う」と語るのは、やはり驚きなのだが、これはもちろん「ヒルビリー・エレジー」に書かれたヒルビリーやレッドネック、ホワイトトラッシュと呼ばれる白人貧困労働者層のことを指しているのだろう。2016年の大統領選挙ではそうした人々がトランプ氏を大統領に押し上げたとされているけれども、トランプ氏がヴァンス氏をランニングパートナー(長期間の選挙戦を共に戦うパートナーであり、当選後は4年間共に仕事をする)として選んだということは、白人労働者層の支持を一層強固にすることが目的だろうと思う。

トランプ氏にしてもヴァンスにしても正しいと思うのは、「製造業を国内に取り戻せ」という考えで、これは日本でも同じだと思う。製造業は多くの雇用を生むし、必ずしも大卒でない労働力でも安定した収入を十分得られる職種で、日本では工業生産力が中京工業地帯独り勝ちの現状がそれをよく表していると思う。

もちろん世界市場で勝てる製品を作らなければ工場自体を維持できないけれども、企業のコストダウンのために海外に製造業を移転するのは、国内の非エリート層の安定した雇用確保に大きなマイナスになる。そういう意味で反グローバル主義的なところも彼らに同意できるところだなと思う。

ピーター・ドラッカーは今後の世界は「知識社会」になるとしていたが、要は知識集積型の巨大産業、IT産業や製薬、素材などの化学工業、ロケットなどの宇宙開発などが今後の主流になり、そこで有利な暮らしをしていくには高度に専門化された知識を持つことが大事だ、という現代の実態をよく表していると思う。

ただ、スーパーエリートはそうした社会の変化に適応して高度な知識を身につけ、新しい産業を切り開いていくだろうけれども、多くの一般的な国民はそういうものに全員が乗るわけではないから、そうした企業で働く人材として雇用を確保していく必要がある。現在はいわゆる事務員はOA化によってかなり必要数が減ってきているし、生活の変化によって伝統産業もなかなか先行きは厳しい。数十年前は農村と農業が人口を吸収していたが、貨幣経済の浸透によって農村でも自給自足生活はできないし、小規模農家が多い現状では(これ自体の構造改革が本当は必要なのだが、農業基本法の精神が農村を基盤とする自民党による構造維持によって頓挫した)結局は収入源としての働き先が必要なわけで、それだけの労働者を吸収する産業は結局は製造業しかないわけである。

これは地方都市を見ていればはっきりすることで、地元に働き先、つまり前途有望な製造業の企業やその工場があるところには若者は流入してくる。最近では熊本県に台湾の半導体企業・TSMCが進出することで好景気に沸いていることなどが挙げられるだろう。「ヒルビリー・エレジー」にも書かれていたが、製造業の工場労働者(特に大企業の)というのは安定して収入を得られるけれどもどうしても印象が地味で、地元の子供たちにもそんなに人気があるわけではないのだが、そこが危機に陥ると地方都市自体が立ち行かなくなる。日本国内でもエネルギーの構造転換によって炭鉱が廃業することによって空洞化された都市がたくさんあることからわかるが、そうした存在は地味だけれども社会を支える存在であるわけである。


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