6.お金をやりくりすることと日本政治の方向性(04/21 06:35)


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自民党も保守と言われてはいるけれども、戦前からの日本の政党政治の伝統の上に立っている政党であって、戦前の政党というものは板垣退助の自由党と大隈重信の立憲改進党を主なルーツとして、結局は進歩主義の立場の政党だったわけで、保守は結局今まで本当には自前の政党を持っていないのだと思う。日本の政党は結局みんな左翼だ、といった人がいるが実際そうだろう。

戦前は貴族院だとか枢密院、あるいは軍部など政党政治に対抗する勢力があったから政党自体が進歩主義であることでバランスが取れていた面があるが、戦後はそうしたものが一掃されたので進歩一強のバランスが崩れた状態にあるというべきなのだと思う。

まあそうした明治政府の諸勢力自体も、明治維新という革命によって生まれた革命政権であるわけだから、根本的な進歩性を持っていたわけである。そういう意味で、明治以来の国づくりの困難というのは、実際には今も続いているのだと思う。

私はアフリカ諸国の政治とかについて調べていると、そういう意味での民主主義的基盤が脆弱で直ぐ軍部がクーデターを起こしたり、外国勢力の影響が強かったりするのはやはり明治以降の日本の政治がいろいろとダブってくるところがあるなあと思うところがある。

民主主義的というか近代的な政治制度がほぼ自生した欧米に比べると、伝統社会と国家制度に基本的にかなりの齟齬があるのが非欧米社会であって、明治国家は伝統社会を国家統制によって縛り上げつつ伝統社会の破壊自体はほどほどだったのが、戦後国家は伝統社会そのものをかなり破壊し、人々のパトリオティズム的な回帰すべき場所をかなり破壊してしまい、生産現場から疎外された中間層というある種の根なし草的な国民が増え、教育や教養というものは本来社会の再生産的な役割も大きいのだがそこの部分が疎外されつつあるのでより社会が不安定化しているということはあるのだろうと思う。

安倍政権の時代は曲がりなりにも保守的な主張が強く、それなりの安心感があったが岸田政権は基本的にリベラルな方向に動いているので社会の維持ということに関してはかなり不安が感じられる。

まあなんというかあまりよくまとまらないが、日本国家としてのプリンシプルとか何を守るべきなのかとか日本は何を基幹産業にして国を維持していくのかとかお金をやりくりするということはそういうことに直接関わってくるのだよなということを思った、ということを書いておこうと思う。



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