ダンハム「鎖につながれた巨人」少し読んでいるのだが、この「巨人」というのは「民衆」のことかなと思う。まだ最初の方しか読んでいないが、民衆はつつましく家庭の幸福を糧に毎日を生きていて、自分たちのために動いてはいない社会の中で新聞などの報道も自分の経験に照らし合わせてこれは正しい、これは間違っている判断している賢い存在だ、みたいな書き方になっている。
これはオルテガ以来の大衆論とは違い、またおそらくは今の左翼も民衆バンザイ主義は捨て去ってポリコレとかエリートによる啓蒙的な方向になっているからこういう言説はあまり喜ばない気がするが、昔の左翼の素朴な民衆称揚の方向性が少しおとぎ噺的ではあるけどある種の気持ち良さがあるなと思いながら読んでいた。
今日もいろいろ片づけをして、夜に帰郷の予定。