私は保守について研究していて、保守というと雷オヤジみたいなのが想像される人も多いと思うのだが、強権的な独裁者というものが日本史においてうまく行った例はそう多くない。これはロシアや中国、イラクなどの国々が「独裁者でないと安定しない」というのとは大きな違いである。だからと言って親しみやすい政治家が成果を上げるかというと必ずしもそうでもない。
近頃でいえばうまく行った政治家というのは安倍さんのような戦闘的かつフレンドリーで敵は多いが人を惹きつけるタイプ、岸田さんのようなリベラルな風貌でなんとなく人を丸め込みながら周りを出し抜いてキエフを訪問するようなある意味で非常に実行力を持ったタイプ、という感じになっている。小泉さんのようなぶっ壊し屋が持て囃されるときはあったが、彼も人事においては安倍さんを幹事長や官房長官に抜擢するなど、石原慎太郎氏を唸らせるような手腕を見せていた。
フレンドリーだが、実力はかけねなし、というのがやはり栗山監督であったわけで、こうしたタイプがある種日本の指導者の新たなスタンダードになっていく感じがした。
日本代表ファンとしても、北海道日本ハムファイターズファンとしても、大変幸せな1日だった。ありがとうございました。そしておめでとうございました。