4.ちゃんと息をすることの大切さ/考えがないのではなく知られたくない/「おどろきのウクライナ」批判と対立の三つの形態と保守のありよう(12/07 08:07)


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三つ目は、従来よしとされてきた論理の延長線上に自分たちの正義を設定し、破壊的に既存社会を攻撃するような批判。原理主義とか急進主義、今はwokeismと言われることが多い現象だが、これはもちろん昔からあった。

これは進歩派と保守派の対立の中で、進歩派が主導権を握ろうとした時、進歩派の中も急進派と漸進派に別れてきて、そこでの対立が抜き差しならないものになることが多い現象として従来はあった。フランス革命においてはモンターニュ派とジロンド派の対立などがそれだけど、現代のwokeismにおいては穏健リベラルな立場からの急進派に対する批判が弱いのが今までの傾向とは少し違う感じがあり、ただwokeismがあまりに強くなると従来大事にされてきた市民的価値・市民的自由というものが損なわれる恐れが強くあるように思うので、この辺のところはなるべく穏健なラインで収拾がつくと良いなとは思っている。

この三つは、一つ目が自由主義・民主主義的国内・国際制度内、つまり「近代の内側」での対立、二つ目は文明間の対立、三つ目は急進派と漸進派の対立というそれぞれ性格の違う対立なのだが、それぞれの形での対立が最近強くなってきていることは感じる。社会であるとか人類であるとかを守っていくためにはそれぞれの方向性の極端化を最小限に抑えていくような保守主義的な思想が大事だと思っているのだけど、第一の対立においては民族的伝統的(一概には言い難いが)な価値を大事にする保守主義的な価値観、第二の対立においては相互理解・共存主義的な価値観、第3の対立においては論理の飛躍を抑制する漸進主義的な価値観が大事だとは思っているのだけど、第二の対立が一番具体的なプランが今のところ自分の中で思い付かない感じはある。


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