3.新プロジェクトX/「後始末」としての文章/小室直樹「経済学をめぐる巨匠たち」/アニメ「怪獣8号」が面白い/「ふつうの軽音部」の新展開/岸田首相のスピーチライター(04/14 11:02)


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この作品で主人公の日比野カフカに取り憑きカフカを怪獣8号にしてしまう謎の幼獣が出てくるのだが、この声がTARAKOさんの最後の仕事だった、というのも昨日判明してしみじみ感が漂った。

カフカのキャラ造形が本当に典型的ないいやつとして描かれてて、これじゃ生意気な後輩のレノも慕って当然という感じだった。マンガ原作よりドライブ感が出ててすごく引き込まれ、今シーズンは「忘却バッテリー」と並びジャンププラスのアニメがかなりいいシーズンだなと思った。

ジャンププラスのアニメ化が実現したものといえば今のところ私が読んでいる(読んだ)作品の中では「SPYxFAMILY」「終末のハーレム」「地獄楽」などが思いつく。これからどんどんアニメ化されているとは思うが、制作会社が力を入れてくれる作品であるとありがたいなと思う。

いつもはジャンププラスは寝て起きてから読むのだが、昨夜は待ちきれなかったので0時まで起きていて「ふつうの軽音部」の更新、第18話「地雷をしかける」を読んだ。

https://shonenjumpplus.com/episode/17106371852950441995

ここはほぼインディーズ連載の時の17話に当たるのだけど、だいぶインディーズ版(ファンの間では「原作」あるいは「原典」「旧約聖書」などと呼ばれているらしい)とは違う要素が付け加えられていて、その辺がどう展開していくかという新しい楽しみが生まれてきた。

これも原作にはないのだが、陰キャ友達の矢賀ちゃんがバイト後で疲弊したはとっちに会いにきてモンスターエナジーの白色をくれる場面があるのだが(モンエナというものは初めて知った)、矢賀ちゃんが陰ながら応援してくれる感じがいいなと思った。全体に、そういう細かい部分に「なるほど!」という納得感があり、はとっちが頑張り屋だということが伝わってきてとても良い。先の展開がさらに楽しみだ。

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昨日描いた岸田首相の演説だが、スピーチライターがケネディやレーガンのスピーチも担当したジェームズ・ヒュームズ氏だという話があり、もしそうだとしたら1934年生まれなので今年90歳ということになる。話の骨格は岸田さんが大体出しているだろうけど、それをまとめるのはアメリカ人のライターに任せるというのはなかなか面白い考え方だなと思う。アメリカ人の琴線に触れるポイントを見つけられるのは、やはりアメリカ人なのかなとは思った。しかしあそこはとても良かったと思う。

少し前にウクライナのゼレンスキー大統領の演説が話題になったが、岸田さんもそれに匹敵するくらいの演説ができたかなと言う感はある。紛争当事国でもないのにこれだけアメリカを理解し力づけてくれたらアメリカは嬉しいだろうなと思う。

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ヒュームズ氏の著書に「リンカーンのように立ちチャーチルのように語れ」と言うのがあるようだけど、これはかっこいい言葉だなと思う。しかし逆にいえば、これはリンカーンもチャーチルも同じ人間なんだから「あなたにも」できないことはない、と言う励ましがある言葉だなとも思った。

この言葉を「チャーチルのように立ちリンカーンのように語れ」、と逆にしてみるとちょっとチャーチルは失敗したり我が強かったりするところが目立つ(その辺イギリス人ぽい)わけだが、リンカーンのように語るのはやはり英雄的なので、結局リンカーンがかっこいいと言うことなのかなと思ったり。まあかっこいいんだけど。

でも自分がなりたいかというとリンカーンのようにはなれないしなりたいとも思わないけどチャーチルのようになれたらいいなとは思うわけで、まあかっこよさと好みというものは必ずしも一致しないわけである。

日本は個人主義を前面にプッシュした社会ではないからリーダーシップのあり方も欧米とは違ってくるから、こういうタイプのリーダーになりたいという例はなかなか思いつかないのだけれども、貴族趣味と茶目っ気があるようなリーダーはいいなと思うところがあって、やはりチャーチルとかボリス・ジョンソンなどはいいなとは思う。日本では全然タイプは違うように見えるがやはり漢詩を書いて見せたりした田中角栄も本当はそういう風でありたかったのかなという気もする。安倍さんもいたずらっ子みたいなところがあったしそういう茶目っ気は(まあトランプが人気があるのはそういう部分もあるだろう)天性のものという部分もあり、眩しい感じはするなとは思った。

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そういうわけで、今日は平和な日曜日になるかと思ったら、イスラエルからのイラン大使館に対する攻撃に対し、イランがドローン攻撃を仕掛けたようで、「第三次世界大戦」というような気の早い文字がトレンドに出ていたりするが、イェルサレムへのドローン攻撃によりイランは「報復は終わった」と宣言したらしい。エスカレートへの意思はイスラエル、ネタニヤフ政権の方にあるということなのだろう。他国が安易に巻き込まれないことを望みたい。



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