高校野球、夏の決勝戦は素晴らしい試合で、決勝再試合の昨日は最初から最後まで全部見てしまった。白熱した好ゲームだったが、結局スタミナのある方が勝った、ということだっただろうか。青いハンカチの斎藤投手が最後まで投げきり、最大のライバル・駒大苫小牧の田中投手を三振に切って取って優勝を決めた。高校野球というものを見ること自体が久しぶりだったのだが、一昨日の延長15回引き分けの試合といい、昨日の再試合といい、野球の面白さ・勝負の楽しさを存分に感じさせる素晴らしい試合だった。
試合後の態度、コメントも両校とも非常に礼儀正しく、そのあたりも今回は好感度が非常に高かったように思われる。私は最初ぼおっと見ていたときは「普通だ」と思っていたのだが、あとでテレビでみんな礼儀正しさを誉めるので、そういえば最近の高校生はこんなんじゃないなと改めて思い出した。高校生がみな彼らをモデルにして礼儀正しくやってくれれば日本は相当住みやすくなると思った。
斎藤投手はクールで表情も変えずに一昨日の延長15回や昨日の9回に147キロの快速球を投げる凄い投手だが、青いハンカチでときどき汗をぬぐうことから「ハンカチ王子」とネーミングされたらしく、まあそのネーミングには苦笑しつつうなずいてしまうが、早くも青いハンカチがよく売れているらしい。こういう話はなんとなく清々しくていいな。
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昨日はやはり調子が悪く、特に歯茎の裏の腫れが気になってあまり何もできなかった。『福田和也の「文章教室」』読了。いろいろな小説やエッセイ、書評、自身の取材記録などが書かれ、なかなか面白いし勉強になるところが多かった。我々の世代の評論家は大学の先生でもあることが多いので結構そういう教育的な仕事も多く、それはそれでそれなりに面白い。
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夕方、とにかくと思い気散じに出かけ、丸の内の丸善で本を見る。「文章教室」で取り上げられたいたものを二冊買う。村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』(新潮文庫、2002)と三島由紀夫『金閣寺』(新潮文庫、1960)。『金閣寺』は持っているかもしれないと危ぶんだが、持っていなかった。オアゾの地下で弁当を買って帰る。
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帰ってから友人と電話で少し話す。腫れが邪魔でうまく話せず。夕食。これも同じく。疲れてしまう。『神の子どもたち…』を読む。面白い。筋に引き込まれる。妻がいなくなるというのは村上にほんとによくあるパターンだが、ノーマルなサラリーマンがいきなり釧路に行くという展開がなんとなく自分の今の気持ちにあっている気がする。夜8時前に就寝。
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