上海の領事館員自殺事件、その遺書が明らかになった。女性問題の弱みに付け込んで外交機密を聞き出そうという手口が詳細に暴露されている。こうした行為が「領事関係に関するウィーン条約」違反であるのは明らかで、外交上のこうした非道な行為について、日本は中国に厳重に抗議すべきだし、場合によっては大使の召還などを示唆するべきだろう。
この時期に政府がこの文書をどういう形であれ明らかにしたということは、「中国との関係正常化」の大合唱によって安倍・麻生の後継の目を封殺しようという中国側の策謀とその手先となっている自民党政治家たちに、首相の靖国神社参拝は絶対に譲らないという姿勢を表したものと考えてよいだろう。首相の靖国参拝は国際的な条約違反等は一切ない事柄であるのに対し、中国のやったことは明らかに違法かつ非道な行為だからだ。それでもなおかつ無理を通して道理を引っ込めよという主張は普通の人間なら出来ない。官邸の喧嘩上手ぶりを久々に見せられた気がする。
それより何より、外交官というのは大変な職業だと思う。特に中国など大きな暗黒部分を抱えた国に赴任することは相当な覚悟を伴う。この人は領事とは言え、観光気分などでできる仕事ではない。この方も、使命感を持ちつつどこかで隙を見せてしまったのだろう。改めてお気の毒にと思う。
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