夜中は夢でうなされる。昔別れた女性の家族との修羅場、という実際にはなかった悪夢を見る。ずいぶん寝汗をかいた。夜明け前に布団の中でぼおっとしていると次から次へと想念が立ち上ってくる。この状態は久しぶりだ。夜明け前の寝床の中で思い浮かんだことがヒントになるということが私にはよくあるのだが、今日もいろいろ思いついた。主に「光と影」について思ったことだが、影絵遊びの面白さにとらえられるとほかのことは何も手につかなくなり、無意識から立ち上ってくる何かに突き動かされて影の方が実在のように思えてしまう。「こわさ」というのはそういういわば「無意識の暴虐さ」に突き動かされて不安定になってしまう日常性、というようなものだなと思う。これをバーチャルリアリティにはまりすぎて現実感を失う、という言い古された言い方で表現しても面白くもなんともない。「暴虐な無意識」といかに付き合っていくか。
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