4531.お見舞い御礼/戦後政治/安倍晋三『美しい国へ』(07/22 10:02)


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いろいろエピソードを引用しているが、吉田松陰が好んだ孟子の「自らかえりみてなおくんば、千万人といえども吾行かん」という言葉を引用している。これはわたしの出身高校の校訓でもあったのでよく知っているが、吉田松陰との絡みは初めて知った。それからナチスとの融和を進めるチェンバレン内閣に野党を代表して質問に立ったアーサー・グリーンウッドが首相の答弁にたじろいでいると、与党席から「アーサー、スピーク・フォー・イングランド」という声が飛び、その声に勇気付けられて歴史的な演説を行った、というエピソードが書かれていた。これは知っていたが、なんど読んでも感動するものはする。早くから外務省の妨害や親中・親北朝鮮派の中傷にめげず拉致問題を取り上げ続けた安倍だからこそ、こういうことを書いても説得力があるわけで、誰にでもできることではないと思う。

国民的人気という点では共通していても、そういう意味では安倍晋三は小泉純一郎とは全く違う個性の持ち主だといってもいい。小泉ほど首脳外交に向いているかどうかがわからないところがいまのところ安倍の難点だと思うし、官房長官なら強硬外交に成功しても首相としては未知数ではあるが、新しい時代の個性的な総理大臣になることは間違いないだろうと思う。やはり昔の政治家は大人物かなとは思うがあまりに時代的な違いからかセンスの面で理解しにくいところが多いが、安倍のストレートなセンスはわたしなどには非常に理解しやすいし共感もする。ただそのストレートなところが危険だと思う人たちがいるのは私としても理解は出来る。しかし、現在の世界の政治家を見てもわかるように、ストレートな表現のほうが外交上は理解されやすく、プラスになると思われるので、いいほうに出てくれればいいなと思っている。

福田康夫は結局総裁選を降りてしまったが、靖国問題を争点にすることを嫌った、というのはある意味その通りだろう。またミサイル問題での安倍の手腕とそれへの評価を見て流れは決したと思ったのかもしれない。確かに70の首相よりは50台の首相のほうが世界の趨勢からいえば望ましいだろう。村山元首相のようにサミットのイタリア料理が当たって腹を下すようでも困る。

「漫画好き」の麻生や「自転車狂」の谷垣などある意味現代的な意味で個性的な総裁候補たちだが、まあやはり安倍だろう。


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