4531.お見舞い御礼/戦後政治/安倍晋三『美しい国へ』(07/22 10:02)


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このたびの災害につき皆様から暖かいお言葉を頂戴いたしましたことを心よりお礼申し上げます。そのような言葉はこういう際には本当に励ましになるのだなと実感いたしました。ありがとうございました。

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水木金とハードではあったが何とか床上浸水の復旧作業も目鼻がつき、後は週末のスタッフに任せても大丈夫そうだったので、東京に戻ってきた。最大の問題は「同じことがふたたび起こること」なのだが、こればかりは警戒してもしきれるものではない。いまのところ梅雨前線は南下しているようだが、基本的に梅雨前線が北上しなければ梅雨明けにはならないので、ある時期にまた北上を始め、そのときがまた問題になる可能性がある。台風は次々と発生しているし、今回の豪雨被害の台風4号の残骸からの湿った空気の大量供給のようなことがふたたび起こらないとはまだ断言できない。今日明日くらいは大丈夫そうだが来週はまた少々警戒する必要がでて来るだろう。浸水後の消毒作業も必要だし、物置の片付けなどは一応被害のおそれがなくなり晴れてくれないとなかなかやりにくいので、とにかく天気が好転して欲しい。来週もまだこういう作業が完全には片付いていないだろうと思う。

いや今週は大変だったが、土石流の被害や崖崩れにあったところの人々に比べればずいぶんましだし、浸水しても市街地なので孤立家庭が出るような場所ではないから深刻度も全然違うだろう。私自身、いままで床下浸水というのは子供のころ経験したことがあったが、床上は初めてだ。一日中中腰で雑巾で床を拭き続けたので足腰や腹筋がパンパンだが、ある意味いい経験だったといえる範囲に収まっている。とにかく今後もその範囲で収まるように、祈るしかない。深刻な被害にあわれた方は本当に大変でしたねとご同情申し上げるしかない。

帰りの特急の中では楠精一郎『大政翼賛会に抗した40人』(朝日選書、2006)を読み、読了。大政翼賛会というと一般の印象がどうなのか、この時代に入り込んでいるとよくわからなくなっているのだが、やはりナチスのような独裁的な一党支配の組織だと考えられているのだろうか。実際にはそういうものだと観念されて政党がすべて解党したのだが結局は「公事結社」ということになり政治活動が禁止されることになったというかなり間抜けな組織である。綱領発表等も近衛文麿に一任されたのだが近衛は結成の目的は「臣道実践」のみだ、というはなはだ漠然としたもので、いわゆる精神右翼から国家社会主義者、あるいは社会大衆党系の社会主義者まで、つまり右から左までのそれぞれの漠然とした期待からはかなり遠いものだった。それに関してこの本があまりよく書けているとはいえないが、翼賛議員同盟や大日本政治会といったほとんどの議員が所属したまさに政府に対して「翼賛」的傾向の強い議員たちとは一線を画し、議会人としての独自性を固守する立場を取った人たちが参加した「同交会」という院内団体についての研究である。

<画像>大政翼賛会に抗した40人―自民党源流の代議士たち

朝日新聞社

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