4522.アメリカの政治風土/小泉首相と同じ穴の狢/第二バイオリンを弾けない性格/プリンシプルのない規律(07/30 10:27)


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丸山真男『日本の思想』(岩波新書、1961)は読了。結論から言うととても面白かった詩読みがいがあった。福田歓一『近代の政治思想』は6枚ノートを取ったが『日本の思想』は15枚もノートをとってしまった。

戦後民主主義の偶像という感じでずっと敬遠していたのだが、丸山は「進歩的文化人」であるとはいえなくはないが単純な左翼では全くない。おそらくむしろ保守的なところがあるといっていいのではないかと思う。その彼が進歩的文化人の代表のように語られ、また確かにそういっていい部分を持っているのは、彼の「戦争体験」の感じ方なのだろう。彼の「軍国主義批判」は原則論的で、「軍国主義批判」からその思想構築・論理構築が始まっているために「軍国主義」といわれるものの何が不当に貶められているかといった、客観的な遠くから見た評価が出来ないというところがあると思う。しかしそれは時代の制約から仕方のないことだと思うし、現在は彼の日本社会の構造分析を評価しつつ、彼の時代観・軍国主義観は批判的に乗り越えていくべき時期だと考えるべきなのではないかと私などは思う。

<画像>日本の思想

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