3677.モンテーニュを探す/塩野七生『ローマ人の物語 迷走する帝国』/ゴルゴ13を朗読するという企画(09/01 09:35)


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このところ、日曜日は疲れが出てこのブログも更新できないときが多い。8月に更新できなかった4日を振り返って見るといつも上京した日か前夜上京の日ばかりだ。疲れが出るということでは、体力的な問題もあるのだけど、田舎にいるときと東京にいるときでは自分を取り巻く状況が全然違うのですぐには対応できないということが大きいと思う。東京にいるときは自分で時間が自由になるのだけど、自由に時間を過ごしているうちに雑用が降りかかってきてそれを考えているうちに動けなくなるという感じ。ギアチェンジが難しい。

<画像>ミシェル城館の人〈第2部〉自然・理性・運命 (集英社文庫)
堀田 善衛
集英社

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土曜日は仕事はかなり暇だったが、いつもと同じ時間に上京。東京についたらかなり強い雨とむしむしする妙な陽気に見舞われた。田舎にいるときは雨が降れば涼しいのだが、東京ではまだそうは行かないようだ。早めに寝たつもりだったが寝たのは実際には2時を過ぎていた。日曜日の朝は一番で丸善に行って堀田善衛『ミシェル 城館の人』の第二部、第三部を買うつもりだったのだが実際にはかなり出遅れた。9時に開店するからそれに間に合うように出かけようと思っていたのに、目が覚めたら9時前だったからだ。もたもた何もできないうちに時間が過ぎ、11時前にようやく出かけて、文庫のコーナーで二冊を手に取る。さて買おうと思ったら壁面一杯に塩野七生『ローマ人の物語』32〜34巻『迷走する帝国』が並んでいる。『ローマ人の物語』は文庫で買っているのでこれも3巻買うことにする。『エセー』も買おうと思っていたのだが、訳本も何種類か出ているし、またどれも高い。時に読むものはずいぶん出来たし、よく考えてからにしようと思ってまだどれも買っていない。堀田善衛『広場の孤独』も買おうと思って出かけたのだが文庫の在庫はなくて、amazonかなにかで注文するしかないか、と思う。あるいは神田に行って探してみるか。

結局文庫5冊を買って、4階のMCカフェで一休みをすることに。窓際の席が空いていたのでそこに座って電車を見ながら何冊かぱらぱら読む。隣に座っていた親子連れの子供が電車が好きらしく、上越新幹線は新潟行きとガーラ湯沢行き、なんてことを母親に講義していた。最初はお茶だけにしようと思ったが、結局カレーセットにして昼食を済ませた。

午後は帰宅して本を読み続ける。『ミシェル』第二部は現在102/494ページ。モンテーニュの城館にこもったミシェルの日常生活、また書き始めた『エセー』の主な主題が自分自身について、自分自身の「判断力」を古今の事柄、また身の回りの事柄について試す、いろいろな事柄を自分で判断して見る、ということになっているということ、また隠棲してすぐ王から栄爵と廷臣の地位を授けられたことなどについて書かれている。モンテーニュがヴァロア朝末期の王権にとってそれほど必要とされていたことは知らなかったので意外だったし面白いと思った。隠棲の作家というと私たち日本人は鴨長明や吉田兼好のようにあまり身分が高くなく、また宮廷とのかかわりもほとんどない人を想像してしまうが、モンテーニュという作家はそうではないのだ、と思った。


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