3572.フランスの列車の客室がコンパートメントになっているわけ(11/15 14:00)


昨日は比較的早めに仕事が終わる。夜も比較的早く寝た。朝は6時前に目が覚めたが、行動は相変わらずのろのろしている。ゆっくり起きてゆっくり活元運動をしゆっくりモーニングページを書いていたらもう朝食の時間。父に愉気し、朝食。また人が訪ねてきて、職場に行って用事を済ませる。

帰ってきて別のことをやっていたら携帯に電話が入り、職場でふたたび用事ができる。走っていって用事を済ませ、帰ってきてまた別のことをやったが、最近こういう細切れの時間が多くて困る。

<画像>馬車が買いたい!―19世紀パリ・イマジネール
鹿島 茂
白水社

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鹿島茂『馬車が買いたい!』現在56/242ページ。19世紀前半のフランスの交通事情。馬車が重要な交通機関で、その大きな乗り合い馬車(ディリジャンス)の座席が前仕切り(クーペ)、中仕切り(アンテリユール)、後仕切り(ロトンド)と分けれていて、順番に料金が高かったのだという。それぞれ別の出入り口があって、お互いに中で行き来は出来ないコンパートメント型である。鉄道の時代になってもそれが受け継がれたのだそうで、初期のフランスの列車はタテの通路がなかったのだそうだ。そしてそれがそれぞれ一等車(クーペまたはベルリーヌ)、二等車(ディリジャンス)、三等車(ヴァゴン)の起源になったのだそうだ。ちなみにベルリーヌも貴族の乗った大型の旅行用馬車の種類の名前である。現在でもフランスで列車に乗るとコンパートメントタイプの車両が多いわけだが、馬車の時代のなごりがそこに残っているわけだ。

新幹線のようなすべて前向きの座席が並んでいるタイプはアメリカの列車が起源なのだそうだが、それは鉄道ができるまでアメリカの主要な交通機関だった河蒸気がそういう座席配置だったのを受け継いでいるのだそうだ。それは現在の旅客機まで受け継がれているわけで、もし旅客機が最初に発達したのがフランスだったらコンパートメント形の客室になっていたかもしれない、という指摘はなるほどと思った。近代的な乗り物の形態にも、前近代の乗り物の形が受け継がれるというのは文化的に興味深い。

日本だったら前近代の乗り物は船とか駕籠しかない。平安時代なら牛車があったがこれはあとの時代には受け継がれてないな。

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