26.神保町を歩く/発想の自由さと行動と考え方の型/ポエムと宗教の力/日米関係のとらえ方の大枠と今後の見通し(03/04 10:06)


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最近ツイッターで読んでいて思ったのだが、日本ではポエムと宗教がばかにされている、というのがあったのだけど、わりとなるほどと思うところがあり、逆に言えばものを書く上で私はそのあたりのところを攻めて行けばいいんじゃないかというようなことを思った。もともとネットをやるようになったのはウェブ上に詩を掲載することがきっかけだったので、ポエムみたいなものを書くことは面白そうだ。また宗教というのも広義に考えればスピリチュアルや自己啓発系なども宗教「みたいなもの」と言えるわけだし、そのあたりの需要というのは実際には結構大きいよなと思ったりはする。その辺のところも世の中は結構混乱している状況もあるし、社会が求めていてまたより社会が向上する方向でそういうものを書いていくということはよいかもしれないと思ったりした。まだ作戦会議が必要だが。

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日本における米軍基地というのはどういう存在なんだろうということを考えていて、要は2つの面があるなと思った。

一つは第二次世界大戦の敗戦により日本が米軍によって占領された、つまりは従属国の地位に置かれたことの延長線上というのが一つ。

もう一つは日本の防衛を米軍にアウトソーシングしているという側面。つまりアメリカの若者たちによって日本を守らせているという側面。

この2つを結び付けて軽武装・西側諸国の一員・経済成長路線をつくったのが吉田茂以下の当時の日本の政治家・官僚たちということになる。

どちらに重点を置いて論じるかで見え方は変わってくるわけだけど、主に左翼と民族主義右翼が一つ目の方に、親米右翼・保守が2つ目の方に重点を置いているということになるだろう。

これは日本とアメリカの関係からも考えることができるが、表の日米関係は日本政府とアメリカ政府の対等な関係であり、ニュアンスの違いはあってもどちらも相手を同盟国と呼んでいる。裏の日米関係は米軍(ハワイに本部のあるインド太平洋軍の傘下)と日米合同委員会からの要求と日本側の兼ね合いによる大きく言えばアメリカの世界戦略の一部としての日本とアメリカとの関係、ということになる。

こういう両面関係の起源は、考えてみると連合国軍の占領下から継続していると考えられる面があり、占領下で日本の「民主化」を推進した民生局(GS)が現在は国務省・日本大使館に政治面での関係が受け継がれているということになる。貿易交渉をはじめとして日米政府はやり合う面もあるわけだけど、そうした表の関係ということだ。ときに寄るけれどもアメリカの要求が課題であるという印象をわれわれは受けるけれども、たとえばエマニュエル大使が日本にLGBT思想を押し付けようとして来たりするのもそうした「民生局の流れ」と考えればわかりやすいところはある。

一方で占領下でGHQの中でも保守的なスタンスをとっていたG2の流れが今の在日米軍や日米合同委員会だと考えるとわかりやすい。占領下から戦後民主主義の左翼は民生局と折り合いがよく、保守派はむしろG2サイドから働きかけてマッカーサーに改革の行き過ぎをしないように求めたりしていた。

どちらにしても総責任者は総司令官マッカーサーということになるが、基本的には彼は政治のことは政治に、軍事のことは軍事に任せていた感があり、政策の動かし方は基本的には一方的に行われてはいたが、日本政府からの直接的な働き掛けによって動いた部分もなくはない。現在の対日政策の総責任者は最終的には大統領ということになるが、トランプ政権下では安倍元首相が、バイデン政権下では岸田首相が比較的うまくやっているように思う。

そう考えてみると、トランプの世界戦略、つまりアメリカファーストで世界の警察官はやめにするという方向性は、オバマの時から同じだと言えばそうなのだが、バイデン政権になってからは比較的積極的にウクライナやガザにも介入しているように見える。

もしトランプが再選したら喜ぶのはロシアや中国だというのはその通りなのだけど、トランプ時代に安倍さんはわりと着実に日本の役割向上に向けて手を打ってきていて、ロシア政策については今のところ失敗しているようには見えるが、プーチン後にどうなるかはまたまだ先のことである。

正直言って、トランプ政権の時代は日本がわりとフリーハンドを持てた時代だったと思うし、バイデンになって世界戦略の再構築の中で日本の働きもまたアメリカ側からのプレッシャーが再強化された感じがする。だから逆に言えば、中国やロシアも喜ぶ一方で、日本もまた軍事的・外交的自立を図る好機と言える可能性はある。もちろんそこで中国やロシアに尻尾を振るようでは0点なのだけど。

日米関係史のとらえ方の大枠と、今後の日米関係の見通しについて、こんなことを考えてみた。


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