西欧中世の教養科目(リベラルアーツ)とされる自由七科は初級三科が文法、修辞、論理でそれぞれ言葉をよく使えるようになるためのもの、上級四科が算術幾何の数学と天文学・音楽であることを考えると、前半が弁論術で後半が数学とその応用の一つである経済学、芸術と天文学ということになると考えると、今回書いた内容はまあ概ね基礎的な教養に関することという感じになるかなと思う。前半が読む聞く話す書く技術ということで国語と外国語、後半はコンピュータ技術も含めた数学と宇宙認識のための天文学、それに芸術ということになる。
そうなると社会科学的なものが足りないが、神学・法学・医学の専門分野の方にそれが含まれるという感じになるだろうか。ルネサンス以降学問の幅も広がっていくのでそれらがオーソライズされる過程もまた一度振り返っておきたい感じはするが、学問でないものが学問になっていくということは現代でも行われている(環境やジェンダーなど)わけで、その動的な部分もまた考えてみると面白いなとは思う。