27.ティム・ボウラー『川の少年』/「出来ないことが出来るようになるということ」をめぐるいくつかの問題/能力と幸福(06/15 16:00)


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【ティム・ボウラー『川の少年』】

午前中は雨は降っていなかったのだが、午後になってだいぶ強く降り始めた。昨日の深夜というか今日の未明にもだいぶ激しく降ったようなのだが、記憶にない。しかし石垣沿いに自生しているつゆくさが軒並み倒れてしまっていたから、相当強く降ったのだろう。

<画像>川の少年 (ハリネズミの本箱)
ティム・ボウラー
早川書房

ティム・ボウラー『川の少年』読了。思った通り、とてもよい話だった。この小説は、1998年に『ハリー・ポッター』を抑えてイギリスの児童文学賞であるカーネギー賞を受賞しているそうだが、それだけのことはあると思う。いや、私はハリーポッターを読んだことがない(テレビで少しだけ映画を見たことはあるが)のでその評価が妥当なのかどうかはわからないが、この作品が少女がはじめて触れる死と生の問題を、説得力をもって語っているところは感動的で、ラストの方になると本当にすごいなと思う場面がいくつもあった。その場面について書くのはどうも「ネタばれ」になってしまうので気が進まないのだが、それでもごくありがちだと思ったいろいろな設定が、最後になって「これはすごい」になって行くところが、この物語の非凡なところだと思った。水源から海まで。これがたとえらているものの意味が、わくわくするものを隠している。



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