260.WBCのチームにまとまりがあるわけ/大阪人と行儀の悪さ/小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』読了(03/16 10:48)


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今朝。5時台に起きて家事をいろいろやった。頭の中で考えていて自分の書くことについての構想が具体的に一歩前進したのでそれについてかなり長いメモを書き、散歩に出かける。志演神社まで歩いてお参りする。「今月の言葉」は伊藤東涯の「人の長短は見易く己の是非は知り難し」。然り。「自分を知ること」が最も難しく、そして大事だということだと思う。

ステレオのレコード針を交換したいと思い、どこで扱っているのかネットで調べていて、たまたま見たニュースサイトでWBCの対キューバ戦の途中経過を知る。5−0で日本が勝っている。先日の韓国戦で悔しい思いをし、そのあと切り替えるのに時間がかかったので今日は見ないでおこうと思ったのだが、勝っていることが分かったので見ることにした。松坂は素晴らしいピッチング。そのあと岩隈・馬原・藤川とつないで完封リレー。日本の投手陣はほとんど失点がない。素晴らしい。野手では出場機会に恵まれていない川崎が9回に代打でヒットを打ち、さらに生還したのがよかった。次の試合で出られるとよいのだが。最終的に6−0。次の試合も勝ち残ってもらいたい。

今回のチームは雰囲気がいいので最後まで勝ち残れるといいなと思う。北京五輪のとき、どうしてあんなに雰囲気がよくなかったのだろうといろいろ考えていたのだが、やはりチームの結束を固める時間が足りなかったことがよくなかったのではないかと思った。今回はシーズン前なので選手・監督・コーチが帯同して同じチームでいる時間が長い。またイチローや松坂のように核になる選手がいることも大きい。北京五輪ではその両方とも欠けていて、五輪優勝に国中で結束した韓国に勝てなかったのだろう。星野監督の責任ばかりがクローズアップされるが、そればかりではないと最近は考えるようになった。

そういえば昨日は大相撲を見た。大阪の春場所、満員御礼。大阪府立体育会館を売却・廃止すると橋下知事が言っていたが、どうするのだろうか。施設自体が残ればその買主が大相撲の興行を続けることに賛成すれば問題はないが。解説の北の富士が言っていたが、大阪は朝青龍人気が凄いらしく、話題は彼のことばかりなのだという。他の地域とは一風違う空気があるようだ。モンゴルでも朝青龍のほうが白鵬より圧倒的に人気があるというが、共通したものがあるのだろうか。大阪では多少行儀が悪くてもあのくらいならいいという雰囲気だというが、まあそれは関西の気風としてわからなくもない。しかし船場とか本来の大阪の重鎮といった人たちはどう見ているのだろうか。そういえば船場吉兆の行儀の悪さはさすがに見逃されなかったけれども。

相撲自体は横綱二人は別格の強さだといっていたがそんな感じだった。魁皇が元気がないのが残念。日馬富士は四股名が。「日」という字のあとにはなるべく簡単な文字が来たほうが納まりがいい。「日田」とか「日本」とか。日と馬、って日本とモンゴル、というイメージだけど、そのあとに富士だしなんか馬がつけたしっぽい。勝てないのは名前のせいのような気がしてしまう。春馬富士でももっと躍動感がある。あるいは日馬だけでも。…やはり馬という字を使うのが難しいのか。奔馬とかなら字が納まるのだが。

<画像>猫を抱いて象と泳ぐ
小川 洋子
文藝春秋

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土曜日に小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』を読了した。やはり基本的にはメルヘンという感じがする。『博士の愛した数式』もメルヘン的であったが。リトル・アリョーヒンという存在がやけにリアルなのは、唇に移植した脛の皮から生える脛毛の存在があるからだが、そこもまた物語の要素として捨象するとやはり完全にメルヘンになる印象がある。

ほぼ全編、素敵な人が出てくるのだが物語が転回するときに不吉な運命が実現したり邪悪な存在が現れたりする。「大きくなることは不幸だ」というテーゼは、どういう意味なのかまだよくわからないところがある。単純に成長拒否、ピーターパンシンドローム的なものというよりは、もっとフェティッシュなものである気がする。


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