16.急速に気温が下がって/毎日のペース/自分の宇宙を補修し、拡大する(10/13 17:37)


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【自分の宇宙を補修し、拡大する】

最近の考え方の深まりというのは一体いつごろからだったのだろうと思って少しブログをさかのぼって読んでみたら、9月12日の「なぜ物語を書くのか」という問いを立てたころからだということが分かった。そういう自分に対する本質的な問いを繰り返していくことで、自分という人間が何をやりたいのかとか、何が好きなのかとかをきちんと確認して行ける。私のように小器用になんとかその場その場に合わせて小さな日常の問題を解決しながらなんとなく大過なく過ごしてしまいがちな人間は、本当の問題にちゃんと向かい合えないまま、正体のわからない不満に悩まされることが多いのだけど、そういう本質的な問いを立て、それに正直に答えていくことで、自分がやりたかったことがはっきりし、何が好きで何がそうでないかが分かってきたりする。本当は私はものすごく好き嫌いがあるし、やりたくないことは本当にやりたくないのだが、すでにやりたいことは溢れるほどあるのだ。

昨日は生命論と宇宙論という話を書いたけれども、やはり生命論的な思考の方に自分が条件づけられているなあと思う。しかし自分はそれだけではやはり足りなくて、自分自身の宇宙をしっかりさせていく必要があるのだと思った。それには、自分自身の宇宙を修復し、拡大していく必要がある。自分の調子によって世界が広がったり狭くなったりするだけではやはりだめで、調子が悪くても自分の宇宙の広がりを維持できるような、そういう力が必要だなと思う。

東京にいるときには時間の制限があまりないので、自分の世界を広げるのに焦らずに取り組めるのだが、今朝は自分の体調を整えながら身体を東京の気候に慣らし、モーニングページを書き朝食を食べて、思ったことをいろいろして、9時過ぎに家を出た。こんな早くに外を歩くのはやはりあまりなれなくて、でもすごく新鮮な感じだ。

丸の内の丸善へ行き、ツイッターなどでこの本は買おうと思った本を何冊か買う。アリストテレス『心とは何か』(講談社学術文庫、1999)と保坂和志『未明の闘争』(講談社、2013)、それからアサミ・マート『木造迷宮』10巻(徳間書店、2013)。それから4階のカフェに行ってコーヒーと、久しぶりにケーキなど。買った本を最初のところを少し読む。

<画像>アリストテレス 心とは何か (講談社学術文庫)
講談社

アリストテレスは訳語が問題があるなと思うのだけど、プシュケーを心と訳しているので、心という言葉を全部プシュケーに置き換えて読んでいる。ただそのうちにプシュケーだけでなくいろいろな言葉をまた違う言葉に置き換えたり、その言葉の解釈をもう一度し直したりしながら読むことになるのでまあこれは大変だなと思う。プシュケーとは何かということを考えながら、プシュケーというものについてどのように迫って行けばいいかという方法論も同時に考えていくという構造になっていて、アリストテレスの使っているあらゆる方法が検討されていくから、彼の思想や方法の全体をつかむには面白いと言えば面白いのだろうと思うが、これは相当大変だなと思った。でも本来、哲学というものはこういうものだろうなとも思うし、そういう意味では楽しい。でももしギリシャ語が完璧に理解できたのなら、ギリシャ語で読んだ方がずっとわかりやすいだろうなとは思う。文字を覚える時点で挫折した記憶があるけれども。


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