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梅原猛『天皇家の"ふるさと"日向をゆく』

天皇家の“ふるさと”日向をゆく

新潮社

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駅近くの書店を物色し梅原猛『天皇家の"ふるさと"日向をゆく』(新潮文庫)を買う。単行本で出ていたころから興味はあったのだが、手に取らなかった。こうして文庫で出されると、買ってもいいかな、という気になる。(2005.7.7.)

昨日は以前買った梅原猛『天皇家のふるさと日向をゆく』(新潮文庫)を読了。最初は、梅原先生のタワゴトもたまにはいいかなと思って読み始めたのだが、どうしてどうして面白い。天孫降臨から神武東征までの日向三代、すなわちニニギノミコト、ヒコホデリノミコト、ウガヤフキアへズノミコトの時代にかかわる日向神話を、そんなにじっくりと読んだり考察したことはなかったのだが、実に豊かなものだということが分かり、認識を新たにした。

伝承として伝えられているもの、郷土史家の人々の証言・著述などをきちんと自分の考察と分けて記すという最低限のルールが守られているので、かなり安心して読める。ただ本質的に、魏志倭人伝の独自の「読み」で邪馬台国はウチだ、とやるような議論とどのくらい差があるのかはちょっとなんとも言えないが、何もかも白々したものにしてしまう現代の史学の考察に見られがちな傾向に比べれば「なんぼかまし」な部分もあるような気がする。

高千穂・西都原・霧島、それぞれに非常に魅力的で、まだ行ったことのない県として青森県とともに二つだけ残っている宮崎県に、ぜひとも一度行ってみたいという思いを抱いた。

午後遅く、神田に出かける。何軒か物色するが何も買わず。地方出版の店に入って宮崎県関係の本を探すが、梅原の本にも出てくる西都原古墳研究所所長の日高正晴氏の著作もあってしばらく立ち読みした。(2005.7.10.)

  

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