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藤本篤志『御社の営業がダメな理由』

御社の営業がダメな理由

新潮社

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   昨日帰郷。出かける途中で丸の内丸善で藤本篤志『御社の営業がダメな理由』(新潮新書、2006)を買う。ビジネス書はときどき面白いのがあるが、これも店の入口付近に大量に平積みになっていたのを立ち読みして買った。メッセージはシンプルで、超優秀な営業社員の入社を期待するのではなく、標準レベルの営業社員の営業量を上げることを求め、そのためにマネージャーを管理専従にし、営業日誌を廃止して一人一人からのヒヤリングを充実させ、同行営業を強化する、という提案である。私は会社のそういう現場にはほとんど関わっていない(自営に類することをすれば当然営業は避けられないわけだが)ので、現場の実態の話を含め、非常に面白く読んだ。結局は営業は量が勝負だということなのだが、そのためにコミュニケーションを密にすることが重要だという指摘がコロンブスの卵かもしれない。

   昨日触れた『金持ち父さん貧乏父さん』もそうだが、こういうビジネスに関連した話が面白いのは、ビジネスというのが専門的な能力が問われることはもちろんだが、それだけでなく人間のもつあらゆる能力を駆使して行われる仕事、いわば全人的な仕事だということにあるのだろう。とはいっても教職なども本来はそうなのだが、どうしても限られた仕事の中に閉じこもりがちになる。それをいかに壁を打ち破っていくかというところに面白さがあるのだと思う。ビジネスはそれが数字でストレートに出てくるから成果を実感しやすい。教職はそうはいかないが。(7.19.)

  

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