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こうの史代『長い道』

長い道

双葉社

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こうの史代は何冊かあったが、結局「どれにしようかなそれは神様の言う通り」で、『長い道』(双葉社、2005)を買った。これは読了。なんというか、ストレートに幸せな夫婦というものを描く人ではないのだが、ある意味幸せな夫婦でもある。まあなんというかその偏りがこうのという作家なんだなあと思う。絵のテンポ、台詞のテンポが絶妙なのだが、あまりに折り目正しくまた独自の感性を持っているために、かえって雑誌などでは使いにくい作家なのだろうなあと思わざるを得ない。『夕凪の町・桜の国』のような重いテーマを扱う方が、かえって彼女の力を浮き彫りにするというのは実際、並みの作家ではないと思う。小林よしのりが「反戦漫画でもいいから描いてくれ!」とまで言って『わしズム』に漫画を載せたがったというのもよくわかる。商業主義とは全く無縁のところに生まれた鬼才なのである。(8.27.)

こうの史代『こっこさん』

こっこさん

宙出版

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ブックマートに寄り、こうの史代『こっこさん』(宙出版、2005)を買う。それにしても聞いたことのない出版社からよく出しているな。まだ読みかけだが、品のいいギャグ漫画の王道と言うか、才能をぺろっと出すだけでこれだけ面白いものが書けるというのは凄いことだと思う。(8.28.)

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