インドとパキスタンの抗争のそもそもの発端/マンガの感想:ブルーピリオド・天幕のジャードゥーガルほか/ウェブ上の文章の寿命/ETCマイレージ

Posted at 25/04/26

4月26日(土)晴れ

昨日は朝割合早い時間から母を病院に連れて行ったので更新が中途半端になり、noteの方だけ更新してTwitterに更新報告を出し、ブログの方は午後になってから更新して改めて更新報告をした。内容が同じだから別に一つでもいいと言えばいいのだが、noteはやはり企業によるサービスなのでサ終になった時に自分の書いたコンテンツが全てなくなる可能性はゼロではない。これは一度ジオシティーズで経験しているということもあり、バックアップの意味も兼ねてレンタルサーバーに独自ドメインのブログをあげているわけである。

ただ使っているムーバブルタイプのバージョンが古く、またURLもhttpsにうまく変換できないので新しいOSだと見えない可能性もある。アクセス数も少ないのでいろいろ思うところはあるのだが、2005年からのアーカイブもあるので使い続けているという感じである。

私がネット上に詩や文章を載せるようになったのは1999年なので最初の6年の分はウェブ上にほぼ残っていないのだが、20年分はあるというのはまあいいかなという気はする。考えてみるとずいぶん長いことやってるなとは思う。

それはともかく、病院に行った後は西友で差し入れを買って母の入っている施設に届け、銀行へ行って母の
口座に資金を補充したのだが、窓口でやる作業があったために順番を待っていたのだけど何故か昨日はかなり混んでいて10人以上の順番待ちになり、その間にファミマに行って飲み物を買ったりトイレを借りたり、車中でできる作業はないかと車に戻ったが結構ややこしいことがわかって後回しにしたりなどして、結局かなり待たされてようやく手続きができた。窓口は5個あるのに行員は二人しかおらず、背後にはたくさん人がいるのに、混んでいても窓口の数が増えないのは何故なんだろうと思う。まあ、いろいろ事情もあるのだろうとは思うけれども。

銀行での仕事を終わらせた後、車で書店まで行って月刊アフタヌーンと月刊ビッグガンガンを買う。アフタヌーンはいつもはコンビニで買うのだが、今月の発売日がいつもは25日なのに24日になっていて、昨日行ったらもう売り切れていたからである。来月は23日になるので注意しないとと思う。スーパーでお昼の買い物をして、真っ直ぐ家に帰った。

昼食後、車内でやろうと思って面倒だとわかった作業を始めたのだが、「ETCマイレージサービス」の登録である。一昨日にいろいろネットを見ていて、ETCで使った金額の1割がポイントとしてつくサービスがあるというのを初めて(多分)知って、最近かなり高速を使っているのでこれは使わない手はないと思ったわけである。ETCのカード番号だけでなくETC車載器の番号などどこにあるのかよくわからないものもあったので家に帰ってから落ち着いてやろうと思って始めたのだが、情報は全て見つけられたので、とりあえず始めた。

入力してみると入力したものが●でしか表示されないものが結構あり、そこで入力ミスが起こったり、MacBookAirで入力していると全角数字が自動で半角数字に変えられたりして入力フォームの要求通りにならなかったりして結局4、5回やり直し、もうダメかと思ったらなんとか登録できたので助かった。これで10回乗った分が1回無料になるくらいの計算になるならありがたいなと思う。

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ビッグガンガン5号で特に良かったのは2作品、まず「ハイスコアガールダッシュ」56話。倒れてしまった未来の代わりに小春が参戦するまでの後悔と逡巡、そして頭を撃ち抜く校長の言葉、どれもとても良かった。熱い。

二つ目は「SHIORI EXPERIENCE」115話。前のバンドの演奏でお通夜になってしまった会場で、代表曲を演奏しても観客に刺さらなかったシオエクは、コスモのギターによる提案にドラムが乗り、ボーカルの目黒が答えてフィンガー5の「学園天国」を演奏する。これは私が小学生の頃の曲だけれども、確かに盛り上がる。私も読みながらずっと歌っていた。

「ふつうの軽音部」で2000年以降の日本ロックを使って物語を作っていく手法が注目を浴びたけれども、「SHIORI EXPERIENCE」ではもっと以前から海外ロックを中心に作品中で演奏されていた。ただ、「ふつうの軽音部」では歌詞内容が聞くものや演奏する側の心と響き合うところが新しいのだけど、シオエクでは曲の持つパワーそのものを重視して使っているので、逆に言えばその曲でなくてもやれないことはない。ただ実在のロックアーチストがたくさん出てくるので、アニメ化の時には権利関係が相当複雑になるだろうとは思う。作者さんも「無理」と言っていた。今、「ふつうの軽音部」のアニメ化がかなり期待されているけれども問題になるのはそういう権利関係だと思うのだが、日本ロックだけならJASRACを通すことで割とスムースにいくのかなという気はしなくはないが、さてどうだろうか。

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アフタヌーンで6月号ではまずは「ブルーピリオド」76話。目標にしていた先輩が作家にならないと聞いてショックを受ける八虎だが、同じく芸大を出ている佐伯先生に「アートで戦いたいと思ったことは一度もない」と言われ、好きなことを趣味にする選択と好きなもので戦う選択について突きつけられる。これはものを書いたり作ったりしている人には常に大きな問題だと思うのだが、作家として走ることを選んだ八虎にとっては目標だった人がいなくなる喪失とどう向き合うかというのは大変だなと思った。

二つ目も流行り創作関係。新連載の「マンガラバー」売れる作品にしか興味がない編集者と、ネカフェで寝泊まりして規格外の作品を生み出す少女の出会い。ここまではありそうと言えばある話なのでこれをどう持っていくかは今後次第だと思うのだけど、この作者さんがどういう来歴なのかはわからないが、熱量のある描写が割合クールな表情の登場人物たちによって展開していくところがなんというか現代的な気はした。期待したい。

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あと溜まっていた単行本を2冊読んだ。「一級建築士矩子の設計思考」4巻。今までは一級建築士を目指す女子たち、みたいなストーリー性が結構あったのだけどこの巻は弘前や下総中山などの観光案内や飲み屋案内的な要素が強く(元からその要素は強かったが)もう少しストーリー性があるものを読みたいなとは思った。

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もう一冊は「天幕のジャードゥーガル」5巻。2代大ハーンのオゴタイによる南宋遠征とロシア遠征が展開する裏でうごめくさまざまな思惑や陰謀に積極的に絡んでいく主人公ファーティマと盟友の第六王妃ドレゲネ。大ハーンの有力後継者であるクチュとのやりとりや、その突然の死など、展開も興味深い、まあ史実なわけだが。ファーティマの氷の決意とそれに乗るドレゲネの思いがこの作品の柱だと思うが、より深謀遠慮を回らすようになった亡きトゥルイの妃のソルコクタニや、オゴタイの正妃としての権力を振るう老いたボラクチンなどの人物造詣も興味深い。

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https://grandfleet.info/indo-pacific-related/india-threatens-to-dam-the-indus-river-pakistan-threatens-water-war/

インドとパキスタンがカシミール地方でのテロ事件をめぐって対立を深め、インドはパキスタンに流れ込むインダス川の主要な流れを止めて流入量を減らすと発言していて、パキスタンはそれを戦争行為だと非難している、というところまでエスカレートしているようである。

そもそもインドとパキスタンの抗争はイギリスからの独立以来続いているわけで、これはイスラエルとパレスチナの抗争と同じくらい長く続いている問題なわけである。イスラエルとパレスチナはイスラエルの方が非対称に強力でそれに対抗するためにパレスチナ側がテロという手段をとったために今日の惨劇を招いているわけだが、インドとパキスタンは両方とも核保有国であり、全面戦争になればどちらも傷つかずにはすまないだろう。

シリアの紛争やアゼルバイジャンとアルメニアの抗争と同じように、インドに対してもロシアが介入するのが今までのパターンだったが、ウクライナ戦争で疲弊しているロシアにはその余裕がない、というのも今回のエスカレートが懸念される要因の一つにはなっているだろうと思う。

ガザ戦争が始まった時にもこの地域の歴史を第一次世界大戦くらいまで遡って勉強しなおしたが、今回もいろいろインドパキスタンの抗争史について読んでいる。

そもそもの対立の根源はイギリスから独立する時に遡るわけだけど、イギリスの方針としてはベンガル分割令以来の分割方針で(パレスチナも基本的には同じ考えだ)ヒンドゥー教徒の国歌とイスラム教徒の国家ができればいいという大雑把な考えで臨んだようなのだが、当時680あった藩王国(その王がマハラジャだ)に対して、どちらに加盟するかを選択させるとした、という基本的なことを今回初めて認識した。そこで問題になるのはヒンドゥー教徒が多いのにマハラジャがイスラム教徒である場合と、その反対である。西インドのジャナーガドではマハラジャがイスラムだが住民がヒンドゥーで、パキスタン加入を希望したが領域がつながっていないためにインドに抑え込まれて、これが火種の一つになった。

また現在に引き続いて問題になっているのがカシミールで、ここはマハラジャがヒンドゥーで住民がイスラムだった。カシミールではマハラジャはどちらにも加わらず独立を保つことを希望していたが、パキスタンの侵攻を受け、マハラジャがインドに加入することを選択し、全面戦争になって、結局カシミールは分割され、また漁夫の利を狙った中国が一部を占拠するということになったわけである。東パキスタンがバングラデシュとして独立して以来、カシミールについてはどちらも立場を譲っていないので、常にここが対立の飛騨になってきた、ということである。

これらの対立はそもそもは「藩王国における支配者と領民の一体性」みたいなものをイギリスが重視しすぎた、あるいは軽信したというところに問題の根源はあるのだろうと思う。これは戊辰戦争の際、会津藩士の白虎隊などが主君のために戦っている中で領民は重傷を負った藩士から鎧兜や衣服を奪いとったりしているのを見た板垣退助がショックを受け、国民に「自分の国」という意識を植え付けなければ外国が侵略してきても同じことが起こると考え、自由民権運動を起こすことにつながったという話とも重なってくる。

今回のテロはイスラム過激派によるものだと思うが、モディ政権によるヒンドゥー至上主義運動の強まりによってイスラム教徒がインド国内で迫害されているという問題もあり、パレスチナに類似した不寛容による緊張が両核保有国の間で高まっているというのはかなり深刻な問題ではある。「自由で開かれたインド太平洋」という戦略をとる我が国としては基本的にインドを支持することになるだろうけど、モディ政権を批判した日本語の著書が攻撃されるなどの事態もあったため、日本としてもしっかりとしたスタンスを持っておきたいところだろうとは思う。

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そのほかアメリカの福音派、特にキリスト教シオニズムについてもう少し書こうと思っていたのだが、別の機会にしたい。

あと、終わりそうなマンガ・終わったマンガについても書こうと思っていて書けなかった。「サチ録」「鶴子の恩返し」「おぼろとまち」の三本である。なるべく早めに書きたいと思う。


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