状況把握以前に問題と感じている意識が重要/ウクライナ平和監視と中国/「ふつうの軽音部」における修行(4):弾き語りとバイトと旧約版
Posted at 25/03/23
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3月23日(日)晴れ
今朝の最低気温は7.7度、だいぶ暖かいはずなのだが、やはり家の中にいると薄寒い。昨日は早めに寝て4時ごろ目が覚めて、それからいろいろ考えたり「ふつうの軽音部」の番外編更新と「人気キャラクター投票結果発表」を読んだりして、5時半ごろ出かけて少しドライブした。
どこに行くという当てもなかったのだけど占いが火地晋の初爻だったので南西か南の方角がいいかなと思い、Googleマップで南の方角に見当をつけて行ってみたのだが、うちの近くでは北北西から南南東に向かって国道が走っていて、それを自分の頭の中では東西に捉えてしまっているところがあるので方角の感覚があまりよくわからなくて、だいぶ南西の方まで行ってから新道を通って古い道との交差点にあるファミマまで行ってそこで缶カフェオレを買って帰ってきた。
運転しながらいろいろなことを考えたが、まあ特に取り止めのないことが多かった。だいぶ東寄りに行きすぎたかなと思ったのだけど今地図で確認したら真南より結構西にずれていてまさに南西と南の間、南南西に位置していたのでまあよかったかなと思う。少しは運気が上昇したらいいのだが。
自分の現状を書き出そうと思って何かうまく出てこないので、まずは自分が今問題に感じていることから書こうと思って書き出したら結構出てきた。KJ法的にいうと第1ラウンドが問題提起ラウンド、第2ラウンドが状況把握ラウンドということになるので状況把握より前に問題意識をはっきりさせる必要があるのだけど、自分自身が「状況・現状」と感じていることが実は自分から見た主観的な問題意識なんだなと感じて、なるほどそういう意味ではまず問題意識、自分としては客観情勢だと思っていることまで含めて問題意識として出してみて、そこから改めて客観情勢の把握に入る方がやり方としては正しいなと思った。客観情勢だと思っているけど実は自分の意識の問題、ということは実際には結構ある気がした。
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ウクライナの停戦に向けて中国が平和維持部隊に参加することを打診しているというのを読んだが、中国担当部分が穴になる可能性はあるにしても、西側諸国だけが停戦監視にあたるのではロシアは受け入れないだろうから、まあ必要悪としてはしょうがないかなという気もする。中国としてもロシアにも西側にもいい顔をするにはチャンスだとは言えるので、win-winというか痛み分けという感じもしなくはない。日本も舞台を派遣する手はあるとは思うが、中国は嫌がるだろうなという気もする。まあロシアが認めない可能性も強いが。
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「ふつうの軽音部」:初ライブでの挫折を経ての修行パート入り、というところまで昨日書いた。今日は(4)。
夏休み初日の初ライブでの挫折の後、ちひろは一日休んで3日目から永井公園(長居公園だろう)にギター(テレキャス)を背負って弾き語りに出かける。2巻16話「ボーカルになる」の83ページから87ページにかけての独白でシンプルに心情が語られる。
実は、ちひろは子供の頃からロックバンドのギターボーカルに憧れていた。そのコマではナンバーガールの向井秀徳が描かれている。ちひろが最初にテレキャスターを選んで買ったのも、向井が使っているからという理由だった。しかし中学の時にカラオケで声を悪く言われて傷つき、考えないようにしていた。
だから、誰もいない視聴覚室での熱唱を厘に聞かれ、厘がちひろをボーカルにした新しいバンドを作ろうと言った時も、やりたくないのに無理矢理やらされることになった、みたいな顔をしていたけれども、本当は「死ぬほど嬉しかった」のだという。
だから、結局「本当は嬉しいのにやらされていると演じる衒い」みたいなものが残っていたからなのか、中途半端な姿勢で初ライブに臨むことになり、「みんなの期待を裏切ってしまいました」という。
昨日も書いたけれども、初心者のギターとしてなんとなくバンドに加わるというのと、ギターボーカル、つまりバンドの中心としての責任を持って、「みんなに期待されて」歌い演奏するためには、自分には「自信が足りなすぎる」と思ったわけである。
そして「弾き語り修行」をすることで、「この夏休みで自分はボーカルなんだと胸を張って言えるだけの自信をつけたいのです」と自分に宣言したわけである。
そして「夏休みが終わるまでこの永井公園で毎日弾き語り修行だ!」と気合を入れ、「やってやる・・・!!今日から私はボーカルだ!!」という決意で弾き語りを始めるわけである。
ボーカルというのは、いうまでもなくバンドの顔だし、そのボーカルがどういう性質でどういう力を持っているかでバンドの方向性も実力も測られるところがある。ちひろはギターも下手だが何よりボーカルとしてのちひろの声に動かされた厘が策略をめぐらし、歌を聴いた桃が感動してバンドとして生まれようとしているわけだから、ちひろが自分自身がまずボーカルとしての自信を持てるようにならないとダメだ、と決意したのは正しい判断だろうと思う。
そしてその練習がボイストレーニングを受けるとかボーカル教室に通うとかではなく、まあ母子家庭のちひろにそんな余裕はないわけだが、公園で弾き語りをして度胸づけをする、「知り合いに見られたら恥ずかしい?そんなの知るか!!」というノリで恥ずかしがらずに歌えるようになる特訓をする、修行をするという判断は正しかっただろう。
そしてこのボーカル・弾き語り修行は25話「バンドを結成する」まで一続きの話として続くわけだが、その中でも新しい人間関係も生まれ、また同じ中学の出身者とも新たな関係が生まれたりもする。私は漫画の展開の中でも比較的修行パートというものは好きであることが多いのだが、特に「ふつうの軽音部」の修行パートは好きだ。というのは、この「修行」は「新しいワザを獲得する」とかではなく「経験を積んでいく」ことなので、弾き語りの場面を描かれる中で「固定ファン」が生まれたり自分の演奏上の弱点に気づいて家でギターの練習を積み重ねたり、歌うこと自体が楽しくなってきたり、矢賀に陣中見舞いに来てもらったりし、18話で修行の中でも一つの転機になる巽玲羽(タツミ・レイハ)との再会につながるわけである。
つまりこの修行というのは経験を積む、特に繰り返し歌い繰り返しギターを練習することで技術を高めるということでもあるが、コンプレックスになっていた「歌うこと」が「楽しい」と感じられるように自分の心境が変化するという重要な転機ともなり、また一方で日本ロックの名作を歌う鳩野が描かれることで読者にも楽曲情報が提供され、「ふつうの軽音部」と「鳩野ちひろの世界」により近づくことが可能になるというおまけもある。私自身、ここを読んでいて初めて聴いて好きなった曲は多く、自分の音楽ライフに新たな世界を開いてくれたこともまた、この作品を大好きになった理由の一つであることは間違いない。
そして修行はそれだけではない。修行その1が弾き語りだとすれば、その2は「町中華でのアルバイト」である。もともとちひろがギターを購入する際に母から借金をしていて、それはバイトで返すという約束になっていた。子供にバイトをさせるというのも一つの教育方針なんだなあと思うが、親から見ても陰キャの鳩野に早めに社会経験を積ませたい、という意識もあったのかもしれない。また自分でやりたいことは自分で稼いだお金でやる、という教育方針も当然あるだろうから、なるほどとは思う。その辺は割とビシバシである。多分別れた鳩野父に対してもビシバシだったのだろうなとも思ってしまうが。
ちひろは例によって安直にバイト先を選び、近所だしどうせ面接で落ちるだろうからと面接に行ったらその日から働くことになってしまって慌てるが、そこで同じ中学でこれから軽音部に入ることになる水尾春一と出会う。
https://rookie.shonenjump.com/series/pGBIkZlifOI
これは周知のことだが、「ふつうの軽音部」はもともと原作者のクワハリさんが「ジャンプルーキー」で書いていた作品で、これは根強い人気を持っていたのだが、作画に出内テツオさんを迎えてジャンププラスで連載することになり、2巻のあたりはまだルーキーで読める内容であったわけである。ファンの間では「旧約」と呼ばれるこのルーキー版では水尾は見るからに端役だったのだが、ちひろとバイト先で同僚という設定を得て、新たなキャラとして登場してきた。
バイトでは「死ぬほど要領の悪い鳩野」は3時間で息も絶え絶えになるが必死で働く。これもまた間違いなく修行なのだが、飄々と働く水尾は鳩野のことを、「中学の時あんな明るい人やったっけ」とか「いつもバイトにギター背負ってくるな」と思ったりしていて、密かに見守っている感を醸し出したりしていて、めざといカップル厨の読者からはかなり注目されるようになる。
本当に間然とするところのない修行パートで、この辺りでも先の展開への期待は高まるばかりであったし、またこの時期は次週が待ちきれなくなってルーキー版もよく読んでいたので、ジャンプラ版ではどのように表現されるのだろうかという種類の期待もあって、この時期で本当にこの作品にハマったのだよなと思う。時期で言えば昨年の3月の終わりから4月にかけてで、あれから1年も経ったのかと思うと感慨が深い。
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