覇権国家を降りようとしているアメリカと世界の未来/「アルスラーン戦記」「タワーダンジョン」「ふつうの軽音部」「Beat and Motion」などなど
Posted at 25/03/08
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3月8日(土)晴れ
数日ぶりに晴れて、その分朝は冷え込んだ。最低気温はマイナス4.5度。その後曇ってきて、気温は9時20分でマイナス2度。薄寒い感じが続いている。
昨日は忙しかったのだが、一昨日の夜が寝不足で夜は寝落ちしかけたので入浴してから寝たのだが、なんだかぐっすり眠ってしまって起きたら6時半だった。それから着替えて隣町にガソリンを入れに行き、塩パンを買って帰ってきたらもう8時。朝が結構慌ただしくなり、ブログを書き始めるのも遅くなった。
新自由主義のこととかトランプ政権のこととか書こうと思っていたのだけどどうもあまり気持ちが乗らないので、少しマンガのことなど。
昨日は田中芳樹・荒川弘「アルスラーン戦記」の22巻と弐瓶勉「タワーダンジョン」の4巻を買い、藤田直樹「Beat & Motion」の6巻が届いた。「Beat & Motion」は新刊発売日に地元で売ってなかったのでAmazonに注文していたのが届いたのだが、思いがけず分厚くて驚いた。ジャンプコミックスは普通は連載19ページが10話分で200ページ弱になると思うが、この巻は13話分入っているというのもあるけど、1話の長さも長い。ウェブ連載だからということもあるのだろう。ラストまで夢を追いかける二人の焦ったい恋愛関係の描写もあって、よかった。ニコはどこかで見たタイプだなと思ったのだがよくわからなかったのだが、ライブで顔を隠して歌うAdoのスタイルなんだということは今回読んで初めて認識した。
「アルスラーン戦記」は連載時からもあれ?と思っていたのだけど、アンドラゴラス王がルシタニア王と共に墜落死する場面の後がオリジナル展開になっているということを今確認した。二人の王の死の後は小説では基本的に平和が訪れるはずだったのだが、魔物たちとの戦いという展開になっているということは、おそらくはアルスラーンのパルス王即位を持ってこのコミカライズ作品も終わるのではないかという気がする。となると原作とはまた違うラストになる可能性もあるわけで、まあ正直言ってエステルもアルスラーンも原作では可哀想すぎたから、何かが成就する形で終わって欲しいな、というのは一読者の願望ではある。
「タワーダンジョン」はユーヴァたちとは別の人外っぽいパーティーが主役で展開して、ユーヴァ自身は巻の終わりの方で惚けた顔して出てくるのがおかしかった。弐瓶作品としては今まで読んだことがない不思議な展開なのだけど、よく理解していないところもあるので時間がある時にまた読み返してみようと思う。
https://shonenjumpplus.com/episode/17106567263769429278
車を運転しながら「ふつうの軽音部」のことを考えていたのだが、可愛くて男前でリーダー気質なのに根にコンプレックスを抱えた走りがちなドラム、高身長ハネマン女子なのに変わり者で策略家の安定したベース、ツンデレサブカルダイエット女子で超絶技巧のギター、ギター初心者だけど聞いたものの心を揺り動かす神ボーカルのギタボ、って4人の組み合わせ、設定だけで相当面白いなと思った。先週は更新がなかったので、今夜0時の更新がさらに楽しみだ。
***
トランプ政権が過去のアメリカ帝国が築いてきた遺産を次々に自ら破壊しているのを見ていると、要するにそういうものがディープステートであり、自分たちの生き血を吸ってきたのだと考えている人たちが多いのだろうなと思った。これはMAGA的な考えでもあるが、どこかで指摘を読んだけど政府機能を最小化したいリバタリアン的な考えでもある。
つまりこの方向性の目指したいところは、「帝国としてのアメリカ」「覇権国家アメリカ」「世界の警察アメリカ」をもうやめる、ということなのだろうと思う。
そうなるとアメリカは単なる田舎者国家になるわけで、19世紀のアメリカというのはまさにそういう感じだった。そして世界秩序がどうなるかなのだが、中国やロシアにそれに取って代わる力量はない、というのが正直なところだろう。権威主義的な軍事力で一時的に世界のイニシアティブを取る可能性はないわけではないが、取ったとしてもすぐアッシリアのように崩壊して終わりだろうと思う。
アフリカなどの国々が現在ロシア寄りになっているのは、欧米のリベラルデモクラシーの押し付けの路線に反発するからなのであって、その路線そのものが力を失えば、もともとアンチアメリカでしかないロシアや中国の方向性も迷走する事になるのではないかと思う。
つまりロシアや中国の剥き出しの権威主義的・帝国主義振る舞いもアンチアメリカだからこそ意味を持っているけれども、リベラルデモクラシーの影響力が消えたらアフリカなどの諸国にとっても普通に嫌われるのではないかという気がする。
日本は近代以来中国・ロシア・アメリカとガチで戦争したことがある唯一の国なので、相手国がどういう国なのかは体感的に理解しているところがある。朝鮮における中国支配は本質的に現在のウイグルやチベットの抑圧支配体制と変わらないし、シベリア抑留の無法や約束を守らない国としてのロシアという本質も理解している。アメリカが傲慢だけど一番マシであることは分かっていることなのだが、新自由主義の時代のリベラルデモクラシーとグローバリズムの行き過ぎによって日本はまた経済的な敗戦に追い込まれたわけで、やりすぎるというところに怖さがある国であるということも骨身に染みているだろう。
そのアメリカが自己解体を始めているということがどういうことを意味するのかというのはよく見極めていかなければならないことだけど、日本も基本的に調子に乗る人たちが多い国ではあるが、ここは立ち止まって日本の国としての利益、国民としてのプラマイ勘定を冷静に判断しつつ、この変化の時を乗り切って行けたらいいのだがと思う。
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