USAID騒動を陰謀論と揶揄する人たちの冷笑主義とトランプの行動予測の可能性探索/神武天皇と初期王権の謎の人物/南米における重要地域の移動と「雑草とは何か」
Posted at 25/02/12
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2月12日(水)晴れ
今朝の今までの最低気温はマイナス8.2度。かなり冷え込んでいるが、まあこの時期としてめちゃ寒というほどでもない。昨日は疲れていたのにうたた寝をしてしまって寝床に入ったのが12時過ぎ、起きたのが5時半過ぎだったが、どうもすっきりしない感じがある。朝は母と電話で話した後、足の方のことで病院に連れていった方がいいなと思い、その手配をしたり。7時過ぎにコンビニにサンデーとマガジンを買いに行こうと思ったがフロントガラスが凍結しているので溶けるのを待つより歩いていった方が早いと思ってセブンに往復した。気温を見るとマイナス7.6度。時間も時間だから車も多いし小中高生もたくさん歩いている。信州の冬の朝である。手が冷たくなった。
USAIDの件、やはり衝撃的な話だから日本のネットでも一部界隈でかなり盛り上がっていて、逆にnamedや学者らしきアカウントがそれを揶揄している状況。陰謀論に囚われるのもどうかとは思うが、この状況で実際に出てきた内容について触れるでもなくただ嘲笑・冷笑するというのもどうかと思う。アメリカでもこうした動きを歓迎する向きも多い、特に表現やエンタメの方面ではポリコレ的な制限に拘らなくて良さそうだということで一斉に明るいムードになっているが、アカデミックな方面ではお通夜のようになっているようだ。トランス関係のプログラムが軒並み閉鎖されているだけでなく、日本文化関係のプログラムなども打ち切られたりしているようで、まあポリコレやDEIの文脈に乗っかってやろうとしていたことはダメージを受けているということではあるが、トランスと日本文化を同じハコに入れるというのも相変わらずアメリカは味噌も糞も一緒だなという印象は受けた。
ドナルド・トランプという人、大統領選に出てくるまではどちらかというとクラウンぽい感じで思われていたことを下の記事を読んで思い出した。
https://note.com/eminem8milenemo/n/nb8a57e025ae2
彼のやることに一喜一憂している人は多いけれども、彼の今までの政治的発言をずっと振り返ってみてみれば、今日彼が何を考えていて何をやりそうかということは少しは理解できるかもしれないということは思った。この辺りも余裕があったらまた調べてみたいと思う。
***
昨日は建国記念の日だったので神武天皇についていろいろ考えたり調べてみたり。神武天皇が実在したとするとどのくらいの時代になるかと言えば、宋書倭国伝に出てくる倭王讃が16代仁徳天皇だとすると421年に宋に朝貢しているので、15代前の神武天皇は1代25年として375年さかのぼると46年、つまり奴国王が金印を得た57年の前後にいたということになるのかなあ、などと。弥生時代とは言え小規模な「国」的なものはあったということだから、神武天皇に仮託されているような存在がいたかもしれないなどとは思える。「考古学的な証拠」というものは今のところないわけだけど。
あと、神武天皇の後のいわゆる「欠史八代」の時期の記紀の記述に磯城県主・葉江という人物が出てくる。この人は事績は全くわからないが、現在の奈良県磯城郡あたりの豪族だったということになるのだろう。この人は娘が何人もいて、二代綏靖天皇から六代孝安天皇の后の親として出てくる。よく知られているようにこの期間の天皇は数十年から百年を超える在位期間が記述されていて、娘がこの5代の天皇の妃になったとすると武内宿禰のように時空を超えた存在に思えてくる。以前どこかで直系のはずのこの五代を兄弟と解釈する超古代史ものを見たことがある気がするのだが、この葉江との関わりだったかもしれないな、と思ったりした。
この辺りはググってみるとホツマツタエとかいわゆる古代史偽書関係のものがいろいろ出てくる。この辺を検討してみる余裕はないのだが、若い頃少しそういうものに興味を持ったこともあるなあということを思い出した。
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実家の方の図書館で「コンゴ民主共和国を知るための50章」を借り、東京で「ペルーを知るための66章」を借りているのだが、昨日はラテンアメリカのことを知るためにはペルーだけでなく南米の他の旧スペイン植民地の諸国のことも知った方がいいと思って「チリを知るための60章」を借りてきた。読んでいて思ったのは、ペルーについてはスペイン人到来前までに12章、20章がサンマルティンで21章がボリバル、つまり独立戦争ということになるが、チリの方は3章でサンマルティンが出てくる、つまり先住民時代の重要性の厚さ、植民地時代の重要性の厚さがまあ章数だけで考えても7倍も違う、ということだった。
つまりスペイン植民地帝国にとって一番重要なのはペルーであり、そのほかはそれに従属する存在だった、ということなのだろう。現在の南米の力関係を考えるとブラジル・アルゼンチン・チリなどが大国でペルー以北は難治の小国というイメージがあるが、それは独立後の開発の進展によって差がつけられたということで、元々はそうではなかったということなんだなと思った。ラテンアメリカの(私にとっての)理解しにくさというのはそのように「重要度の移動」みたいなことが捉えきれてなかったということなんだろうと思う。これは北米でもメキシコから合衆国に重要度が移ったという捉え方もするべきなんだろうなということでもある。
また、南米が原産地の作物というものはジャガイモやサツマイモをはじめたくさんあるわけだけど、それらには野生種と栽培種の違い、みたいなものがあり、また栽培種の中でも「雑草型」というものがあるということを調べていて知った。
http://shigen.nig.ac.jp/shigen/news/n_letter/2012/newsletter_v8_n7.html
雑草というのは元々は農学的な概念で、「田畑にはびこって農業に害をおよぼす植物」をさすわけだが、植物生態学的には「たえず外的な干渉や生存地の破壊が加えられていないとその生活が成立・存続できないような特殊な一群」とされ、つまり人間の干渉が常にある場所で生えているもの、ということになるのだそうだ。
「雑草型」というのは栽培種ではあるのだが、「雑草型は広い意味での野生型形質をもち、人に播かれることなく、自ら種子(あるいは栄養繁殖体)をばらまき、個体群を維持していく。穀類の場合はわかりやすい判別形質があって、種子が熟したときに離層ができて脱落する「脱粒性」をもつものが野生型(場合によっては雑草型)、これをもたないものが栽培型である。」のだという。
つまり、自分の力でタネをばら撒いて繁殖するのが雑草型であり、刈り取られるのをおとなしく待つのが栽培型ということになる。これらの中には雑草イネや雑草メロンみたいなものもあるようだ。
確かに雑草というものがなぜ困るかというと、自力でどんどん生えてくるからで、それが栽培したい品種の邪魔をするから困るわけだが、雑草というものが人為的な環境でなければ生きていけないというのは知らなかった。
昭和天皇の言葉として、「雑草という草はないんだよ」という言葉が知られているが、そういう意味で言えば雑草という草はあるわけである。
これに関しては「ペルー」の4章37ページに「ジャガイモの野生種の中には雑草型のものが多い」という記述から調べてみたのだけど、ペルーにおいてこの人為的な環境が生まれるのはアルパカなどラクダ科動物の飼育からだ、というような話から来ていて、農耕と牧畜のどちらが先に始まったのか、みたいなところから来ていたわけである。
他の国について知ろうとすることで植物学や農学など、あまり知らなかった分野の話が付随して知識が増えていくというのも面白いところだなと思う。
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