ウクライナ情勢はどう動くのか:トランプとプーチンの電話首脳会談をめぐって/「キングダム」826話「質の差」
Posted at 25/02/13
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2月13日(木)小雨
昨日の最低気温はマイナス9度くらいだったが、今朝の今のところの最低気温は1度、それも夜半過ぎ。私が起きた時(5時過ぎ)の気温は6度あって昨日と15度の差があったのだけど、それからまた下がって今の気温は3.7度。先ほど職場に置き忘れていた携帯を取りに行ったら街場ではかなりの強風が吹いていた。空気が激しく入れ替わっているということなのだろうなあ。
昨日は午前中母を岡谷の病院に連れて行き、その後銀行やコンビニでお金を振り込んだり支払ったり、一つのことをやるごとに忘れていた一つの仕事を思い出す、というパターンでなんだか疲れてしまった。仕事の方も忙しくて変なボーンヘッドがあったり全く困った感じ。終了直前に課題が生じてしまってその後それを引っ張ってしまい、夕食を食べたのが11時過ぎになり、寝たのは1時すぎ。なんだかバタバタした。
運転中に7時になったのでNHK-FMをつけたら、いきなりトランプとプーチンの電話首脳会談のニュース。びっくりして帰ってからいろいろネットを見たのだが、例えば親露派らしき方のツイートにこういうものが。
https://x.com/jupiter_russia/status/1889762702337167629
「先ほど米ロ首脳による初の公式的な電話会談が行われました。一時間半に亘り諸問題を協議、両国の「偉大な歴史」で盛り上がり、第二次世界大戦を共に戦ったことを振り返りました。プーチン大統領はトランプ大統領をモスクワに招待。とうとうウクライナ和平交渉が本格始動します。」
この話はゼレンスキーにも通されたそうで、ゼレンスキーの言っていることは基本的に変わっていないのだが、ただいろいろ考え合わせてみるとウクライナは領土的にはかなりの譲歩を強いられそうではある。
https://digital.asahi.com/articles/AST2D66RKT2DSFVU2T5M.html?pn=5&unlock=1#continuehere
トランプ政権のヘグセス国防長官は「2014年以前の国境に戻すのは非現実的」と発言していて、現在のロシア・ウクライナ双方の占領地域の扱いがどうなるかが焦点になるだろうと思う。
https://digital.asahi.com/articles/AST2D53B6T2DDIFI01BM.html?pn=5&unlock=1#continuehere
いずれにしてもウクライナやバイデン政権、またヨーロッパ諸国が主張してきたような「国際法上の正義の回復」はかなり難しい状況にはなっているのだろう。ゼレンスキーはおそらくレアメタルなどの鉱物資源を取引材料としてアメリカに見方についてもらおうと考えているのだろうとは思うが、それもどこまで有利に働くかはわからない。
https://x.com/RusEmbassyJ/status/440434504037969921
また、2014年のロシア大使館のツイートで今話題になっているUSAIDの資金によってアメリカがウクライナの政変を支援したと言っていて、2014年はオバマ政権でありその時の副大統領はバイデンなので、このこと自体は十分あり得ると思う。他国の政変を支援することの是非は当然あるわけだが、今までも現実にアメリカのCIAや日本の工作機関、当然ながらロシア自身もずっとやってきていることではある。
いずれにしても、アメリカのウクライナに対する肩入れば息子経由でウクライナと深い関わりのあったバイデンという大統領の判断の部分が大きかったわけで、バイデンの仕事をなんでも潰したいトランプとしては、割合規定の路線ではあったのだろうと思う。
もし状況がこの方向性で進むのだとしたら、今まで戦争を指導してきたゼレンスキーの国内の政治的立場はかなり害われることは確かだろう。基本的に現状反露の雰囲気の強いウクライナの世論がどう動くかというのもよくわからない。
プーチンが主張しているのは結局ソ連崩壊後に15の連邦共和国がそれぞれ独立国家になったそのこと自体に対する反論みたいなところはあるから、ウクライナとロシアが停戦をしてもプーチンはトランプ政権の間は好意的な対し方をしていてもトランプ後にはまた彼の考える正常な形態、つまりロシアの一地域としてのウクライナという方向性に向かってより侵略的に動くことはまあ間違いないだろうと思う。いずれにしてもウクライナがかなり厳しい状況に置かれ続けることに違いはないだろう。
「トランプ停戦」によって双方とも救われる面があるのは確かだが、より利益を受けるのは国内により強力なインフラを維持しているロシアであることは間違いない。今回ロシアがトランプ再選に向けてどのくらい工作活動をしたのかはわからないが、割合楽観はしていたのかもしれないとも思う。かなり無理な動員をかけていたのも、トランプ政権が始動すればなんとかなる、という希望があったからなのだろう。
実際、ヨーロッパ諸国も正義を主張することはするが自分たちがこの紛争に巻き込まれることを積極的に受け入れるというほどではなく、アメリカの力を頼ってきたことは確かで、今回の動きは「アメリカがヨーロッパから手を引く」という、第二次大戦後のマーシャルプラン以来の世界の枠組みを変化させる意味合いもあるのだろうと思う。
ただ思うのは、トランプという人は多分ゼレンスキーという人物を嫌いじゃないんじゃないかということで、トランプの方が話が合うとは思うが何年も大国に対して戦い続けた指導者というものはそんなに邪険にはしないと思う。だからと言って主張を受け入れるわけではないところが困ったところだが、ウクライナとしては今後もゼレンスキー政権が続いた方が「まだマシ」という状況になるのではないかという気はする。
***
今日発売のヤンジャン11号掲載の「キングダム」826話「質の差」読んだ。キングダムという物語はその時その時でテーマがあるなと思うことがあるのだが、今回のテーマは秦始皇帝による中華統一戦によって最初に滅亡の標的になった「韓」との戦い。主に趙との戦いに明け暮れてきた秦の将軍・李信と同じ期間を徹底的な訓練に費やしてきた韓の軍隊との「質の差」、つまり実戦と訓練の差、みたいなことがテーマになっているわけである。
こういうところが物語の面白さだけでなく仕事や人生の戦略にも参考になると思われるところなのだろうと思うけれども、キングダムの面白さについてもまた改めて描いてみたいと思う。
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