書類の片すべき場所が複数あることによる混乱/象徴天皇制の建前と実質/大連立という石破首相の戯言/家父長制とリーダーシップ

Posted at 25/01/23

1月23日(木)晴れ

昨日は午前中に事務的なことをいろいろして、午後会計的なことをしようと思っていたのだが、大事な書類がどこに行ったのかわからなくなったのがあって家中を探していた。仕事から帰ってきてからもだいぶ探したのだが、ようやく見つかって、ほっと一息、みたいな感じになった。片付けるべき場所の一つにそれがあったのだが、「かたすべき場所」と感じられる場所が何箇所もあるという状況になってしまっていて、あると思ったところになかったのが騒動(自分の中だけだが)の発端だった。その書類やものをどういうふうに意義づけるかでかたすべき場所が変わってしまうもの、というのは結構あるので、どういう文脈でそれに望むかというところが明確化されてないと行方不明になるものが続出するというのが現状。人間というものが多様な意味空間の中で生きている以上ある程度は避けられないことかなとは思うが、その辺なんとか方法論を確立できないものかと思う。という感じでもう数十年やっているのだが。

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「象徴天皇制を理解していない議論」みたいな言葉を見た。まあこれは以前からよく言われていることではある。

こないだ少し読んだ「昭和天皇の敗北」によれば、昭和天皇は憲法一条とか象徴天皇制に納得していないということが察せられた。でも幣原首相らが「叡慮」だ、と主張してそういうことになってしまった。これは絶対そうだと思った。ただ、結局は首相の内奏とか外交儀礼では元首として振る舞う、という「実質的に元首」みたいな形になることで妥協した感じになったけど、昭和天皇自身はそれに最後まで納得はしてなかったと。だから上皇陛下の「お言葉」も形式上は単なる心情吐露だけど実質的には承詔必謹になったのだなと。

この本はちゃんと読んでないが、こういうふうに書き出してみると主権論や元首論として考えるべきところの多い本だし、ちゃんと読んだ方がいいなと思った。次回東京に帰った時にまた探してみようと思う。

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首相が立憲民主党との大連立とか言い出しているが、とんでもないことだと思う。大連立なんてものは本来、挙国一致して臨まなければならない国難に対処するためのもので、基本方針が全く違う第一党と第二党の連立など選挙民を裏切るものだろう。両党生き残りのために党利党略でやることではない。

比例代表制のみで選出されるドイツなどでは時々大連立政権ができるが、これは単純に過半数を取りにくい制度だからだ。イギリスのような小選挙区制の国で挙国一致内閣ができるのは世界戦争中か世界恐慌対策など本当の国難の時代だけ。

(西)ドイツの大連立の意義として、それまで政権担当能力に欠けていた社会民主党が政権入りすることでそれを得た、という説明があったが、日本では左派政党の教条主義が強過ぎてそれを得られないことが多い気がする。

政権担当能力というものは外交能力があること、国防に対する見識があること、緊急事態に対処できること、財務省にしてやられない政策構築能力があること、などだと思うが、石破政権にも野田立憲にも欠けてる部分が多すぎる。今でもそうだが大連立になっても財務省の直営度が上がるだけだろう。

日本の福祉制度の弱点が現役世代に負担が過度に集中していることにある、というのは明らかなのに現役世代からの搾取をこととする財務省の政策が一向に改まらないどころか、その政権を延命のためだけに議会制民主主義の本来のあり方から外れようとするのは論外だと思う。

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トランプ政権は世界的な家父長制の復活、というようなことを昨日書いたが、日本において特にそれが意味があるのは、欧米諸国に比較しても日本の家父長制崩壊度はひどい、ということなのではないかという気がする。家父長制の意義というのは結局なんなのかと考えてみたが、要はリーダーシップとフォロワーシップの問題なのだろう。企業においてはそのことはある程度は考えられているが、機能集団だからある意味では当然なのだけど、サラリーマン化して決断できないトップが据えられているのにフォロワーであるべき人たちが足ばかり引っ張る、みたいなのがいわゆるJTCの問題なのではないかという気はする。

あるべき日本的リーダーシップみたいなものはヨーロッパの家父長制とはまた違う日本的な家父長制に依拠すべきものだと思うのだけど、それが崩壊してきたこともまた日本の産業の低迷の一因ではあるだろう。

家庭内リーダーシップというのは別に亭主関白でもかかあ天下でも構わないし、その家庭に則したあり方みたいなものはあるのだと思うが、よりイデオロギーに染まらないものであった方が良いだろうと思う。また家庭というのは子供、人間の再生産の場であるという側面が現代では軽視され過ぎているのも少子化の大きな原因だろう。

まあこの辺りのことはもう少し考えて続きを書きたい。

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論ずべき点はいろいろあるけれども、まあまた時間がある時に。

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