『漫画 本を売る技術』『本なら売るほど』ほか、本をめぐる本の話など/アメリカンアートミュージック/時間と意欲と自己コントロール
Posted at 25/01/20 PermaLink» Tweet
1月20日(月)晴れ
昨日は11時台の特急で帰京。午前中、余裕があると思っていろいろやっていたら結構時間が厳しくなり急いで出てくるといういつものパターン。昨日は特にトラブルもなく職場の駐車場に車を止め、駅前のスーパーで弁当を買って特急に乗車。車中では「ふつうの軽音部」リストを聴きながら寝てる時間が長かった。どうするのが一番手間がないかなと思い、新宿で中央快速線に乗り、御茶ノ水で総武線に乗り換えて錦糸町で降りてバス。道が比較的混んでいて思ったより自宅についたのが遅くなった。
自宅で来ている郵便を少し整理してから不在票を持って歩いて郵便局まで行くことにした。北砂と西大島の間の進開橋で小名木川を渡って郵便局に近道をしようと西大島住宅に入ってみたら抜けられず、結局明治通りまで戻ることに。結局いつものように大島緑道公園を通って新大橋通りを渡り、城東郵便局へ行った。
郵便局でクレジットカードとETCカードを受け取り、セブンでモバイルスイカにお金を補充して西大島駅で都営新宿線に乗り、神保町へ出ることにした。途中で、三省堂の仮店舗のある小川町で降りようと心変わりして小川町で降りたのだが、どうも遠い出口に出てしまったようだった。
三省堂に行ったのは久しぶりだったが、何といえばいいか、目につく本が自分に話しかけてくるというか、最近は大きな書店は丸善と東京堂くらいしか行ってなかったのが、昨日はこういう本の並べ方が自分に合ってるなあと思ってしまった。
それもあってか、二冊買ったのは矢部潤子・池田邦彦『漫画 本を売る技術』(本の雑誌社、2024)と児島青『本なら売るほど』(KADOKAWA、2025)。書店の本の陳列方法というものには興味があり、前者は新刊書の書店の配架の方法がよくわかって興味深かった。
後者は古書店の経営の話なのだが、引退間際の古書店主が毎日百円コーナーで本を買っていく気に入った美大生に貴重な雑誌をあげたら、卒業制作の素材としてそれらの本や雑誌も無残な残骸としてうずたかく積まれていたというエピソードがあり、これは『ギャラリーフェイク』で思い上がった美大生が手の込んだ額縁を切り刻んで作品の材料にして主人公のフジタに叱りつけられるという場面を思い出したが、この作品では古書店主は「問題ない 何も 俺は古本屋のおやじだ だから本を売ったんだ それだけだ」と自分に言い聞かせるだけで終わる。これは『ギャラリーフェイク』の掲載誌がスピリッツであり、『本なら売るほど』がハルタだった、ということもあるが、まだイケイケの気風が残っていた1990年代の作品の違いだということなのかもしれない。
古書に関しては玉川重機さんの『草子ブックガイド』で「棚づくり」のことについて、探す人の連想に沿って本を置く、という技術が書かれていたのだが、千駄木の往来堂(新刊書店だが)の書棚がまさにその通りで、今でも時々行っている。
これを書きながら『ギャラリーフェイク』のどこにあったか探そうとして書棚から消えているのに気付いて家中探してみたのだが見つからない。10巻と11巻だけある。実家の方に持って行ったのかもしれないので、また探してみようと思う。草子ブックガイドは全3巻だが、わりと目立つところに入れてあるのですぐ見つかった。今もダンボール箱の中をひっくり返して横山光輝『三国志』やさいとう・たかを『鬼平犯科帳』、水島新司「あぶさん」など、ここにしまっていたのか、みたいなシリーズはいくつか出て来たのだが、マンガは本当に冊数が多くなるので本当にスペースも書棚も必要だ。安いからと思ってニトリで買った書棚はすぐに棚板が落ちるし、大学の時に生協で買ったスチールの書棚さえ本の重みでかなり歪んできているので、ある程度はいいものを買わないといけない。
ということでついいろいろ書いてしまったが、三省堂でその二冊を買った後、知っているカレー屋の支店の看板が目に入ったので行ってみたが、ずいぶん狭くて混雑していて、あまりいい席に通されなかったこともあり、何となく不満が残った。
狭いなら無理に客席の数を増やさないでもう少しゆったりした構えにすればいいのにと思ったが、飲食店はどこでもそうなのだがテレビなどで取り上げられると客が集中してしまう。この店も昔は本店も割とゆっくり食べられたが、最近ではいつも行列だ。客が多い時はむやみに多いし、コロナ禍などで商売あがったりになることもある。神保町でも餃子のスヰートポーズなど、30年以上通っていたのに閉まってしまった店もあるし、飲食店も本当に大変なのだろうなとは思った。
そのあと源喜堂で少し美術書を見る。最近は美術書は新し目の書店で探すことが多かったのだが、やはり老舗は品ぞろえが違う感じがする。東京堂へ行って少し本を見て、書泉グランデでマンガを見たが、買いたいものはなかった。ただ、すでに持っているマンガでもペーパーなど特典がついているものがあり、まあなるべく発売日に買うようにしているから特典がなかったりはするのだけど、ちょっと惜しい気はした。
そのあとディスクユニオンによって何となくレコードを見ていたら『But Yesterday is not Today』というのを見つけ、半分はアメリカン・アート・ミュージックという全くぴんと来ないジャンルのアンソロジーであったことと、半分はジャケ買いで買ってみた。これは帰ってから聞いてみたが、クラッシックの技法でアート的な音楽を歌う、という感じだろうか。「シェルタリング・スカイ」の原作「極地の空」の作家でもあるポール・ボウルズの曲が2曲入っていた。日本で言えばどういう存在になるのか、あまりピンとこない。
帰りはそのまま新御茶ノ水に出て、まっすぐ地元の駅まで地下鉄で行って家に直帰した。基本的にはかなり充実した感じだった。
夜はなんとなく上の階とかがうるさくて眠りにくく、寝る前にローソンに行ってジャンプとヤンマガとスピリッツを買ってきて少し読んでたら1時になってしまい、起きたら6時を過ぎていた。
それからパジャマのままこれを書き始めたのだが途中で探し物態勢になってしまい、書くのが大幅に遅れた。時間というのは有限の資源なのにと思うが、元気が良いと気になることは片づけたくなってしまうので、まあ本当に自分のコントロールというのは大事だなと改めて思う。意欲というものはない時には出すのが大変なのに無駄にあると予定を狂わせるし、そのときに適切な姿勢と十分な意欲、それを実行するための知識と技術とかを揃えるのが個人業主ではまあ大事なんだよなと改めて思った。
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