「ハザール 幻のユダヤ教騎馬民族国家」:シオニズムとハザール研究の難しさ/豪雨の夜の高速の運転しにくさ/アフリカ連合とカダフィの「アフリカ大陸の指導者」としての顔
Posted at 25/01/07 PermaLink» Tweet
1月7日(火)晴れ
昨日は午前中、家の中で年賀状の整理をしたりお金をつけたり。昼前に図書館に出かけて城田俊「ハザール 幻のユダヤ教騎馬民族国家」(水声社、2023)を借りた。文字通りの本なのだが、ハザールというのは現在研究しにくい国らしい。というのは、ユダヤ人というのは大きく古代から現在まで中東に住み続けている人たち、西方スペインなどに広がっていったセファルディムと言われる人たち、東欧に主に居住している(していた)アシュケナージと言われる人たちに分かれるわけだが、このアシュケナージがハザール人が起源ではないかという説があるからだ。
そしてそれは、「ローマによりパレスチナを追い出された人々=ユダヤ人によるパレスチナ帰還運動=シオニズム」を大義とするイスラエル国家の主張とぶつかる。ハザールはユダヤ教に「改宗」した人々の国なので、古代パレスチナのユダヤ人とは別だからだ。現在のユダヤ教は民族宗教で布教はしないということになっているが、過去には民族ごと、国家ごとユダヤ教に改宗した例があったので、そういう人たちの血縁的ルーツはパレスチナにはないはずだ。しかし現在のシオニズムは全てのユダヤ人のルーツはパレスチナだから、自分たちはパレスチナに住む権利、約束された土地に住む権利を持っているという主張なので、ハザールのような国の存在は些か都合が悪い、ということのようである。
実際、イスラエルの建国の原動力になった人々は主にロシア出身のユダヤ教徒が多いから、自分たちの祖先がパレスチナ出身でなくハザール人である、ということになると物語が成立しなくなってしまう。政治的に研究しにくいということになり、あまり研究が進んでいないということもあるようだ。あまりそういう趨勢と関係のない日本の方が、むしろ研究はやりやすいのかもしれない。
というわけで書棚でこの本を見つけて借りようと思ったのだが、貸出カードを実家に置いてきたのでカウンターでその旨を告げて借りようとしたら(以前は借りられた)、忘れたという書類を書いて渡したのだけど、貸出カードが古くてそのデータ自体がないから新しいカードを作らないといけないという。私が作ったのは江東区に住んだ頃だから多分40年くらい前で、そのカードをずっと使えていたのだが、コロナの期間にしばらく借りなかったうちに制度が変わっていたらしい。
結局新しいカードの作成を申請し、新しいカードで貸出手続きをしたのだが、3年ごとに更新しないといけないというし、なんだか不便になったなと思う。行政の都合で個人がそれまで良かったことができなくなることが最近多いけど、なんとかならないものかなと思う。どうもそういう流れは今のところ止まりそうもないのだけど。そのあと近くのイオンでお昼ご飯にお弁当などを買って帰った。
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母の入っている施設から連絡があり、結果的に火曜日に行く予定だった歯医者に行けないという話になって、火曜日の午前中の予定が空いた。今回は車で動いているから予定は自由に動かせるので、火曜日の朝に帰郷するかどうか少し考えたのだが、実家の方で火曜日は可燃ゴミを出す日であり、お正月の名残に大きな袋二つ分と小さな袋一つ出さなければならないものが溜まっているので、まあ早朝に出てゴミ出しに間に合わせてもいいのだがそれも面倒だなと思い、月曜のうちに帰ることにした。
2時くらいに出れば首都高も空いているしいいなと思ったのだが、結局なんだかんだと遅くなって4時半過ぎになった。雨が結構強く降っていて、駐車場まで荷物を運ぶのが少し大変だった。強い雨が降っていてもう暗くなってきている、というのは割と運転しにくい状況だなとは思ったのだが、首都高は代々木手前までは割と空いていた。幡ヶ谷手前の山手トンネルとの合流はまあいつも程度の混み具合で、その後も雨が強くてワイパーフル回転だったので少しスピードを抑え目にして走り、石川PAに着いたら6時ごろで、順調に流れたら45分くらいのところを倍近くかかった計算になる。石川PAで久しぶりに八王子ラーメンを食べた。
その後もずっと雨が強く、スピードを抑え目にしてなるべく抜かないように走行車線を走ったのだが、雨が強くて見にくいのと窓ガラスが曇ってしまうのがなかなか解決できず、また路面にもやのようなものが立ち込めていて見通しが悪くて実際ゆっくり走らざるを得なかった。随分なスピードで抜いていく車も結構あったのだが、何故そんなスピードで走れるのかなという感じだった。途中境川PAでもう一度休憩し、ファミマでコーヒーを買って気合を入れ直そうと思って車に戻ろうとしたが鍵がない。慌てて色々探して車の中をもう一度確認したら差したままになっていた。そんなことは滅多にやらないのだが、いろいろ要素が多すぎてそこを失念してしまったということなのだろう。まああって良かったのだけど。結局帰宅したのは8時半ごろになっていた。
夜はなんとなく小腹が空いたので素麺を茹でて少し食べ、うたた寝をしたら爆睡した感じになったので入浴して11時ごろに寝た。起きたのは5時ごろだったが、外で変な音がしたのでびっくりして起きた感じで、1階に降りて着替えてから外を見ると、もう何も音がしていない。寝室に戻ってみても音はしていないので、何か一時的なものだったようだ。いろいろなことがある。
朝食べるパンもないしガソリンがかなり減っていたので、まだ暗いがゴミを積んで出かけ、集積所に出した。戻って作業場のゴミも整理してこちらも出す。そのまま隣町まで車を走らせて、ガソリンを入れた。最近高いので7円引きのアプリが使えるところで入れるようにしている。四千円を大きく超えた。
車を山の上の方に走らせたのだが、ちょっと凍結していてスタッドレスタイヤでも怖い感じだった。また見通しが悪い。デイリーでパンとカフェオレを買って運動公園の坂道を降っていったが、ここでも見通しが悪くて怖いのでギアをローにしてゆっくり降りた。見通しが悪いのはどうも路面から水蒸気が立ち上っていて、それがモヤになっているからだというのがわかった。昨日の高速も同じ現象だと思うのだが、つまりは湯気である。遠くまで見ようと思ってライトをハイビームにすると余計見にくくなるのでライトを下げて目の前をしっかり見て走る感じになった。カーブのところで少しスピードが出ていると軽くスリップするのでこれは怖いなと思い、なるべくアップダウンのない道を選んで国道に戻った。国道は全然凍結していないのでありがたいのだが、いやまあ隣町でもかなり路面状況は違うんだよなとまた思った。
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Twitterを読んでいたら今年の大河ドラマ「べらぼう」が面白そうだったのと、NHKスペシャルでやったマンガやアニメの話が面白そうだった。大河の方は録画してあるので後でみよう。Nスペの方は再放送があったのでそれを録画予約した。楽しみである。
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家父長制というもののプラスの側面についていろいろ考えていて、まだそういうものが壊れていない社会というものがこれからは生き残るのではないかということを考えたりした。人類文化の継承に家父長制が果たしてきた役割も大きいと思うし、(家父長制というものをどう捉えるかという問題も大きいのだが)そういうことも考えたいと思う。
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歴史の本を借りて思ったが、仕事の一つに歴史について書く、というのを入れればこういう本も経費で落ちるんだよな、ということを思ったり。まずその前に収入を上げなければいけないが。
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シリア復興の動きがいろいろ進んでいるが、今1番の課題はアメリカや国連のHTSに対するテロ組織指定の解除ということにあるようだ。一時期アルカイダと手を結んだということがかなり大きな桎梏になっているようだが、バイデン政権は指定はそのままにして実質的に援助を始める、という姿勢でやろうとしているようだ。しかし多くの国民に支持されている暫定政権を認めないことは復興にはかなり弊害があると思われ、外相らが湾岸諸国を訪れ支援を呼びかけているようだが、早く国際社会と妥協が成立すると良いと思う。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250107/k10014686301000.html
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リビアのカダフィは若い頃はパンアラブ主義だったが後年パンアフリカ主義になり、ブラックアフリカで支持が広がった、という話は知らなかった。彼が亡くなった時にはアフリカ諸国で追悼の動きが広がったのだという。
https://x.com/Mogambo91775367/status/1874456077636657159
https://x.com/Imprezombi28202/status/1874432289972920750
「1999年9月のシルテ特別首脳会議の際にカダフィ大佐の突然の パン・アフリカ主義に基づく「アフリカ合衆国」構想提案」がなされたことが、現在のアフリカ連合(AU)の成立にも関わっているようだ。
https://www2.jiia.or.jp/pdf/global_issues/h15_africa/01_kataoka.pdf
我々が思っている以上にカダフィは「アフリカの指導者」としての側面が重視されているのかもしれないと思った。
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