マルクス主義の崩壊により後継の地位を占めたリベラリズムの「自然の否定」と「科学の否定」それに「歴史の否定」

Posted at 24/12/21

12月21日(土)晴れ

昨夜の仕事中に頭が痛くなり、何が原因かと思っていたが、とりあえず帰ってご飯を食べ、風呂に入って寝たらまずまず良くなったので大丈夫かと思っていたが、朝起きていろいろやることを考えついて頭をフル回転という状態になったらまた痛くなってきたので良く観察してみると、これは肩からきているなということが判明。さて肩こりはどうするか、一応肘湯は何度かやっているが、根本的には少し頭を休める必要があるなと思う。年末の忙しい時期に頭を休める暇があまりないのはアレなのだが、夜しっかり眠ることが大事だなと思う。

そういうわけでいろいろ考えている余裕がないので、朝ツイートしたことを多少整理して。

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現代のフェミニズムは共産主義の影響を受けていると言われているわけだけど、共産主義は経済的に貧富の格差のない「自然状態」を想定してそれに帰るという一つの理想を持っていた。

しかしフェミニズムやジェンダー思想にはそういう「自然状態の理想」がないように思われる。それらしきことを言っている人も居なくはないのだが、私が読んだ限りではあまり妥当性が感じられないことが多いし、そういうことを言わない人も多い。人間的・生物的「自然を破壊する」ことに躊躇がないというのはそのためではないか、と思い当たったのだった。つまり完全な教化主義で人間的自然の克服を目指す新しい道学思想ということなのだろう。

歴史的に見ればそういう思想はより自由や自然を重視する思想によって打倒されてきたわけだが、今リベラルと言っている人たちはそういうものを批判せずむしろ肯定的になっているから、同時に賞味期限切れになってきているのではないか、ということを考えた。

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また、もともと共産主義というものはマルクスの「資本論」という科学的な体系、つまり科学や数学に依拠したものだったから少なくとも数学の必要性・重要性は理解していたのだけど、今の文系学者は数学や科学を理解できないことに開き直っている人が多く、本当に堕落しているなと思う。

つまり、社会主義=マルクス主義の没落がもたらした左翼の惨状の最大のものは数学的・科学的視点の放棄というところにあるのだろう。労働者と資本家の本質的な差異というのは量的なものにあるが、男性と女性や保守と進歩の間には量的なものがないからリベラルを称するのに数学が必要なくなったということなの後思う。

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ネットで「社会学」と呼ばれるものは何かということを考えてみたのだが、結局上記のようなことに関わってくる。「社会学」という「学問」に対する批判ということもあるが、より多くは彼らの運動家的な性質について批判されているということだろう。

彼らの言説をまとめると、つまりは「この日本社会には問題があり、それは日本社会の「古さ=ある種の封建性」に由来する」と考えてその対処を説くものであり、またその「古さ」が近年さらに強化されている(アベ政治などによって)と考えてそれを指弾するものだ。

しかし、彼らが主張する「日本社会の「古さ」」というのも実態をもっとはっきりと、特に客観的にみていけば違う様相を呈してくるものがほとんどではないかと思うし、またその問題の本質が「古さ」である、と言えるものはほとんどないのではないか。

問題というものはどんなものでも基本的には歴史的に形成されてきたものだから、古いと言えば言えなくはない、というものではあるけれども、「古い」ということによって問題の本質を見失ってしまうことは特に問題だろうと思う。

現在問題になっているのはむしろその彼らによる「対処」の苛烈さ、行き過ぎの方だろう。その批判を単純にバックラッシュだと断じて話を聞こうとしない姿勢、あるいはそれに取り合わないことこそが正当だというような姿勢が見られる。だからこそいわゆる「社会学」は批判・攻撃の対象になっているのだろうと思う。

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こうして見てくると、現代のリベラルには「人間らしく自然に生きるという理想」や「科学に民主主義に基づいた合理的な目標の達成」と言った近代の理想を否定し、そうした批判を強く否定・攻撃することこそがリベラリズムであるかのように振る舞っていて、まさに近代の自滅現象のように思われてくる。

保守の視点からだけでなく、リベラル自身の視点から自らを批判していくことがおそらくは必要なのだろうと思う。

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