トランプ大統領の再選とリベラルエリートの凋落/「昭和天皇拝謁記」と「象徴天皇の実像」/楳図かずおさん、つげ義春さん、漫画図書館Z、【推しの子】/3号被保険者

Posted at 24/11/07

11月7日(木)晴れ

昨日は午前中松本の整体に。あまり意識していなかったが、少し食べ過ぎだと。言われてみたら結構食べてるし食べることに抵抗がなくなってるし、消化器系でちょっと変調を起こしやすくなっているのは確かだなと思う。少し自粛しようと思う。

整体の教室が移転するということだったので、場所を見ておこうと帰りに行ってみたのだが、そこまでは割とスムーズに行けたけれども帰りをナビが渋滞する道を指定してきたのでこれはダメだと思った。最初の二、三回は試行錯誤になりそうだから、早めに出かけるようにしないとと思う。

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時間がかかって高速に出るルートになってしまったが、とりあえず高速は空いていて(もう岡谷の工事は終わったのだろうか)、岡谷で降りて諏訪湖の南に出て、左手に湖を見ながら西街道を経由して楓樹文庫へ行き、「昭和天皇拝謁記」1巻(岩波書店、2021)を借りた。原武史さんの「象徴天皇の実像 「昭和天皇拝謁記」を読む」を読んでいてどうもむず痒くなるところがあり、原典を読んでみようと思ったのだが、読み始めたが面白い。というか情報量が多く、いちいち確認していくと読むのに時間がかかる。

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昨日読んでいた部分では、三里塚、つまり今の成田空港のあるところに御料牧場があったという話が出てきて、その辺を調べていたらそこで当初は羊を、後には馬も飼うようになって、競走馬なども育成されていたという話が興味深かった。空港の隣には今でも三里塚御料牧場記念館があるようなので、機会があったら行ってみたい。

「象徴天皇の実像」は、144/248ページ。割とするすると読めるので、かえって警戒してしまうところがある。「英国の王室に影響され、祭祀を疎かにする裕仁」などの叙述は、「その根拠はどこにあるのか」と思ってしまうけれども、原さんの著書を全て読んでいるわけではないのですぐにはわからないしもちろん註もついていないので、結局そのまま読むことになるが、そういう感じで気になる記述はいろいろあった。

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昨日はアメリカ大統領選の開票状況が報道されていたが、割と早い時間に激戦州ペンシルベニアでトランプ勝利の報が入り、トランプ勝利が早い目に決まった。その後の流れを見ていると、激戦州は全てトランプが押さえそうで、結果的にはほぼ圧勝ということになりそうだ。バイデンがテレビ討論の不手際で撤退して急遽ハリスが担ぎ出された時点でトランプの勝利はほぼ決まったと思っていたが、半年あまり「接戦」と評されてきたのはむしろメディアが持ち上げていたからではないかという気がした。

いろいろなことが指摘されているが、やはり一つには「リベラルエリート」から人心が離れ始めているということ。ネイティブアメリカンの64%がトランプ支持、という結果に驚いていたツイートがあったが、彼らは高慢なリベラルエリートに反感を持ってるだろうと思うし、そういういいでは特に意外でもなかったなと思った。

ただ、トランプと最も相性の良い政治家であった安倍元首相が暗殺された今となっては、日本側としてカウンターパートを務められる人がいないというのが気になる。安倍さんはトランプをうまく導いていた感があるが、もうそういう存在はいないので、どういうことになるかと考えるところはある。

ただ日本の政権ももたもたしているが、どこの国もいろいろと波乱含みで、世界がどういう方向に動いていくのか、心配なところはいろいろある。リベラルエリートの行き過ぎが是正されてより良い世界になっていくと良いとは思うのだが、さてどうなるか。

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漫画関係の出来事もいくつかあり、楳図かずおさんがなくなった。楳図さんは吉祥寺や井の頭公園周辺を歩いていると結構遭遇する人で、あの赤白のボーダーのシャツは何度か見かけたことがある。「アゲイン」や「漂流教室」、「14歳」などホラーやギャグのセンスはすごいものがあったと思うが、インパクトが強すぎるせいか作品は一つも持っていない。ただそれでも中身は覚えているわけで、すごい方だったなと思う。ご冥福をお祈りしたい。

一方では「ねじ式」のつげ義春さんが受勲。そういう話とは一番遠い人だと思っていたので、すごいなと思った。「ねじ式」を最初に読んだのは小学生の時だったが、異様な作風は一度読んでほとんど内容を覚えてしまう感じではあった。すでに評価が定着した方ではあるが、やはり国家によって認められるのはまた違う意味がある。ちばてつやさんの文化勲章受賞と並んで漫画界のために寿ぎたい。

一方で重大な問題なのが「漫画図書館Z」の問題である。今国会議員になっている赤松健さんが設立した古い作品を著作権を放棄してもらって自由に読めるようにするという壮大な企画なのだが、日々厳しくなる表現規制の波の中で、決済代行会社に決済を止められてしまったということで、サーバー代も出ないという話だから、しばらく停止するということになったらしい。こういう決済会社が事実上表現を規制していく状態というのは漫画や芸術表現にとっては危機なので、ここはなんとかしてもらいたいと思った。

マンガといえば、「【推しの子】」がついに次回最終回になった。ラス前の165話は有馬かなの描写について賛否両論で、原作者の赤坂アカさんを炎上させているようだが、Twitterなどを読んでいるとどうも現実と表現をごっちゃにしている人がかなりいる感じがして、ちょっと残念だなと思った。そういう人の多くは「かな推し」「あかね推し」など、アクアとのカップルを強く推すいわゆる「カプ厨」の人が多いように思えたが、どうもそういう人たちの漫画や物語の読み方に幅がなさすぎるのではないかと今回は読んでいて思った。

【推しの子】は今のところ、最近には珍しいはっきりしたバッドエンドの漫画で、そのあたりが受け入れられない人が多いのだなとは思うのだけど、物語というものは本来そういうものでもあるので、そうであるからこその表現の美しさとかをちゃんと見られないのはもったいないと思った。特に今回のかなの描写は作画の横槍メンゴさんの本気が見える、というか新たな作画表現の地平を切り開いたのではないかと思えるほどであり、とても良かったと思う。

次回に向けて明るい要素も提示されていたので、それを楽しみに最終回を待ちたいと思う。

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国民民主党の提案する103万円の壁の撤廃に関連して、3号被保険者の問題が取り上げられているのだが、この辺り1985年の社会保障制度改革から始まった話なので、一度ちゃんと考えられると良いなとは思った。元々は国民皆年金のために任意加入だった収入のない主婦層に基礎年金を保障するための制度だったわけで、その後の推移なども含めて少し考えられると良いなと思った。


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