「魔法使いの嫁」21巻が面白い/「歴史学はこう考える」:ランケの歴史思想と古文書学
Posted at 24/10/09 PermaLink» Tweet
10月9日(水)雨
今朝は雨音で目が覚めた。手洗いに立って階段を降り、用を足してから居間に行って時計を見たらもう5時前だったので、よく寝たなと思う。昨夜はうたた寝をしていたらなんだか寒くなってしまい、寝る前に入浴した。布団に入った時はやや冷たかったのだが途中で汗をかくほど暑くなっていることに気づき、汗を拭かないといけないかなあと思いながら膝を立てて寝ていたら今度は寒くなってきて、この季節の布団の調整は難しいなと思う。足を伸ばして左側を下にして寝ていたらまた暑くなってきた。
気温は13度くらいで少し迷う温度ではあったがストーブをつけてお茶を飲んだり。昨日読んだ「魔法使いの嫁」の21巻が面白く、車で出て作業場によって19巻と20巻を手に取る。そのまま出かけてセブンイレブンでマガジンとサンデーを買って帰ってきた。21巻はいわば「冬休み編」なのでその最初から読み返そうと思ったのだけど、その前のフィロメラが巻き込まれた魔導書の事件がまだ19巻では終わっていないので、その辺りを理解しようとするとまた少し前から読み返さなければならず、まあその辺はいいことにした。
銀の君の待つエリアスとチセの家に(チセというのはアイヌ語で家という意味だが、まあなんとなく家っぽい主人公ではある)フィロメラとルーシー、ゾーイがいるというのは不思議な感じだが、そこにリアンとアイザックが来て、学院でのメンバーが休暇を楽しんでいる感じになったのはいいなと思う。21巻ではそこにセント=ジョージの双子も加わって物語が再び不穏というか動き出す感じになってきたけれども、基本的にはまだ休暇中の雰囲気は続いている。
この辺りは「Landreaall」でDXのウルファネアでのエピソードとイオンのアカデミーでのスピンドル騒動の後の夏休み編の感じが思い出されて、大きな出来事があった後にこういう日常編が入ってくるというおおらかなゆっくりした展開がいいなあと思う。そういうのはなかなかジャンプ漫画とかにはないので、やはり月刊誌の個性ということなのかもしれない。
21巻で赤い竜がブリトン人の象徴であり、白い竜がサクソン人の象徴で、またスコットランド王ジェームズ6世が魔女が嫌いで無実の罪で多くの魔女を殺したとか、割と歴史や地理に依拠した話になってきていてなんというか割と生臭い領域に踏み込みそうになっているのだけど大丈夫かなという気はするのだけど、なんというかこの作品の魅力でその辺が乗り切れるのかもしれないなという気はする。
19巻95話の冒頭、竜の島でリンデルたちの前に突然現れる女性がおそらくは21巻ラストで彼らの前に現れたセント=ジョージの双子の母・ヒルダだと思うのだが、竜の島を巡る話は19巻ラストでリンデルがロンドンに現れて不穏なことをいう予告みたいなシーンが挟まれているだけで、続き方がよくわからない。ただ19巻ラストで掲載媒体が変わった(コミックガーデン(雑誌)→コミックグロウル(web))のでその辺りの移動の関係もあるのだろうと思うから、今後整理されていくのだろう。
コミックグロウルに移籍後もすぐ竜の話にはならなくて冬休みの話が続いていて、それもほんわかしていいのだけど、21巻は特にセント=ジョージ(父)が現れてから竜の関係の説明が続くから、ラストに来てようやく動き出したという感じだろうか。
それにしても月一のウェブ掲載というのはどうも読み落としてしまうことが多く、雑誌だとそういうことはないんだけどなあとは思う。しかし結果的に単行本派になって、単行本で話を始めて読むというのもまたいいなという気はした。
***
「歴史学はこう考える」54ページ、ランケのところまで。ランケは基本的に19世紀の前半、フランス革命後の相対的に保守的に安定したメッテルニヒの時代の人なわけだが、彼の歴史に対する考え方が今日の歴史学の一つの基礎を気づいたことについて説明していて、とてもわかりやすいと思った。ランケはその時期とその立場の必要上から歴史学についての下限、すなわち「できるだけ信頼できる記録を使って歴史を書く、目的はなくても良い」という考え方を確立したという点で近代歴史学の祖と言われるわけだけど、その辺りは自分の考えに近いなと改めて思った。
その後文書館の役割と古文書学の発達について書かれているが、その古文書学の発達こそが史料批判の源流になるわけで、その辺りはあまりちゃんと調べたことがなかったのだが、「史料批判とは何か」ということを考える上では重要だと思ったので機会を見て調べてみたいと思った。
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