ヒトラーも用いた「劣等民族」表現と「極中道」という新概念/ヒズボラの通信機器を爆発させたイスラエルの通信テロ/ドラマを見る心の余裕

Posted at 24/09/18

9月18日(水)晴れ

最近は朝方は涼しいのだが、昼間は真夏でもこんなに暑くないというくらい暑くなって、自宅の一階にいても何度も下着を交換せざるを得ないくらい汗をかいたりする。それでも数日後には秋分。二十四節気は「白露」で七十二候は「玄鳥去」。初夏の象徴とも言えるツバメが去っていく表現は、夏の終わりというにふさわしいなと思う。秋分にはだいぶ気温も下がる予想で、文字通り「暑さ寒さも彼岸まで」なのだが、こちらも仕事に集中しやすくはなってくるかなと思う。

とはいえ文章の方は最近、自省的な内容が多くなっているなと自分でも思うのだが、いろいろと感じることがあったということだなと思う。私も自分の書きたいことだけを書いているつもりでもないのだが、書きたくないことはなかなか書けないことは事実ではある。

久しぶりに「鎌倉殿の13人」の感想(それも死んだと思った頼家が復活し比企一族が滅ぼされていて激怒するあたり)を読んでいて、まあこういう感情の動きをnoteに書いても読んでもらえるのは大河の感想ならではだなと思ったのだけど、「鎌倉殿」以来「どう家」も「光る君へ」も見ていないので自分が見る気になる作品をやってもらえるといいなとは思うのだが、「鎌倉殿」で毎週感情が左右されるのも結構大変だったので、見たいような見たくないような、ではある。ただあの年は珍しく正月から1年間作品に付き合ったので、それはそれで得難いものはあったなと思うのだけど、こちらの心の余裕の具合という問題もあるので、大河を見ても動じないくらいの余裕は持っていたいものだなとは思った。

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配信サイトで「劣等民族が云々」と発言した人がいたり、エアコンの修理業者を「いろいろあった上で行き着く先の仕事」と表現する人がいたりで、その発言者たちが「一般の認識」では「人権を大事にしてあらゆる差別に反対」と称している左翼リベラルの人たちの発言だということでTwitterでも驚きを持って迎えられているわけだが、まあ実際のところはもう「驚き」というよりは「またか」というか、自分たちが差別発言を許される特権階級だと思っているという指摘もさまざまなされていて、本当に脇が甘いというかそう言われても大丈夫だというような緊張感のなさが感じられるのは良くない状態だなと思う。

「劣等民族」とはいうまでもなくヒトラーがユダヤ人(やロマ(当時の呼称ではジプシー)など)に対して用いた表現であることは間違いなく、基本的に公の場で使っていい言葉ではない、と一般的にされていると思う。

こうした発言は立憲民主党内でも米山隆一氏らによって批判されているようなのだが、その批判に対して左翼リベラルの間で「極中道(extreme center)」という言葉が出てきているようだ。

これはどういう言葉かというと、要はヨーロッパの左翼の中で極左と言われる立ち位置の人たちが左翼内右派・穏健派を批判するための概念装置らしく、具体的にはイギリスのブレア政権とかフランスのマクロン政権のことをいうらしい。つまり左翼のガワを被ってはいるが時によっては保守派よりも左翼ないしは労働者に打撃を与える人たちということらしい。

日本ではあまり思い付かないが、維新などのことを言ってるのかもしれないとは思う。ただ維新を左翼と位置付けるのが適当かどうかというのもあるので、そう簡単ではない気もする。

いずれにしても、極左ないし急進的左翼の人たちが自分たちの立ち位置の正当性を訴えるものだということのようで、Twitterなどでもこのタームを支持している人たちは呉座さんのキャンセルに邁進したオープンレターの人たち以外には今のところ見当たらない(今後出てくるだろうけど)ので、日本で定着するかどうかはわからない。

ある人を「うんこ学者」と批判した人に220万円の損害賠償を払えという高裁判決が出ていたが、一方ではヒトラーがユダヤ人攻撃に使用した「劣等民族」という言葉を使ってもお咎めなしというのならば、日本の言論は著しくバランスを欠いていることは確かだろうなと思う。

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レバノンでヒズボラやシーア派の民兵組織が使用していたポケベルなどの通信機器が突如爆発し、死者・負傷者が数千人出ているようだ。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240917/k10014584401000.html

これは一瞬どういうことが起こったのかわからなかったのだが、つまりは通信機器に使われるリチウム電池を意図的に加熱して爆発させるプログラムがそれらの通信機器の中に組み込まれていて、イスラエルの防諜機関モサドが一斉に爆発させた、と受け取られているようだ。

つまり、熱いところに置いておくとスマホが発火炎上する現象が報告されているが、それを意図的に起こしたということのようだ。つまりはこれは新たな手段によるテロ攻撃なわけだけど、ある意味イスラエルはすごいなと思う。というか誰もが思いつくけどやらなかったコロンブスの卵だとも言えるが、人が思いつくことは全てテロに利用されるというのがパレスチナの現実なのだなと思う。

実際、ヒズボラなどの組織にとっても通信手段はなくてはならないものだろうから、かなり恐慌状態にはなるだろうなと思う。イスラエルはガザでもやりすぎだと思うが、こういう最新機器の世界でもテロに利用するということに対して、世界がどう評価していくのかは今後を注視するしかないかなとは思う。

ただ、イスラエルにできるということはどこの国にでもおそらくはできることなので、中国やロシア製の通信機器の危険度評価はこれから上がるだろうと考えられてしまうだろうし、ハッキングに対する警戒もさらに高まるだろう。割とこれは踏み越えてはいけない一線だったのではないかという気はしてしまう。

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