耳鼻科で耳垢掃除/解雇規制緩和は労働者の利益か/社会福祉政策や教育政策は治安対策でもある/「ハラール給食」と「何もかも曖昧に包摂する天皇制」について

Posted at 24/09/14

9月15日(土)晴れ

昨日は午前中に母を耳鼻科に連れて行った。母は補聴器をしているせいもあり、耳垢が溜まりやすく、それゆえにだんだん聞こえにくくなるので、時々は耳掃除をしないといけないのだが、以前は介護施設でもやってくれていたのだけど最近は慎重になってきて、耳鼻科に連れていかなければならなくなっている。

母を迎えに行っていろいろ話をしながら耳鼻科へ行き、受付の人に応援を頼んで車椅子を運ぶのを手伝ってもらい、診察を待ったが、割合すぐに診察してくれたので助かった。どのくらいの期間間が空いたか確かめてはいないがやはりかなり溜まっていて、こびりついたのを取るのを痛がってはいたが、今朝電話してきた時は割と聞こえていたので取った意味はあったなと思う。まあ世の中、いろいろな用事がある。

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このnote(ブログ)に何を書こうかといろいろ考えていたのだが、5つプランが出て全部社会問題的なテーマになり、ちょっと重いと思ったが逆にそれぞれなるべく簡単に書くことで相対的にその重さを軽減できたらと思う。軽減するかどうかは書いてみないとわからないのだが。

一つは自民党総裁選でも話題になっている「解雇規制」の問題。こちらのツイートが参考になった。

https://x.com/nittaryo/status/1830589870571720784

これを読んでその内容は大体理解できたと思うのだが、それなら「労働の流動性を高める」などという不穏な言い方ではなく、「労働者にとっても敷居の高い裁判による解決ではなく金銭解決を容易にする」と表現すればいいのにと思った。解決金の額も「半年から一年分の給与」という幅を持たせる形にしたら交渉の余地が出て良いようには思う。

しかしそれではなぜ「勝手に解雇される!」みたいな感じの労働者の不安を煽るような文言を総裁選候補者たちも使っているのか、と考えてみると、つまりはこの文言は「懐柔しようとしている相手」が国民・労働者ではなく経営側だということなのかもしれないと思った。

今までも国民を懐柔しようという時には、もっとおためごかしな文言がこれでもかと並べられてきている。典型的なのはマイナンバーで、金銭的な利益も得られるようにしていた。私はそこまでやるのは何かまずいことでもあるのではないかと逆に疑っていまだに作ってはいないのだが、一度流れが作られてしまったので保険証に加えて免許証も、などという方向に進んでいる。

しかし実際には独裁政権時代にID番号を振られた韓国人に聞くと日本のやり方は相当不合理だという感想らしく、以下の連続ツイートを読んでそうだなと思った。実際、官僚の自己満足のような気はしなくはない。

https://x.com/diafeliz_latin/status/1834400589716889680

話を戻すと、「解雇規制の緩和」は経営側に甘い顔をした文言になっているので、そういう意味ではもともと労働者側に有利な提案なのかも、と思ったわけである。いずれにしても官僚のやること、いや政策自体は結果的にためになることも多いが、それを周知させるしかたは姑息なことが多いので、裏表を見て判断しないといけないなとは思った。

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https://x.com/moltoke_Rumia1p/status/1834535599262568652

二つ目。社会福祉政策は治安対策だ、という話。これは実際そうで、というかもともとフランス革命の時から「貴族の復讐」を恐れた農民たちが貴族の館を襲い、フランス全土が「大恐怖」と呼ばれる状態に陥ったときに国民議会は「封建的特権の廃止宣言」を出したら急速に終息した、という民主主義の始まりの時点から、社会政策と治安対策は裏表なわけである。

社会福祉政策にはもちろん国の予算の相当が注ぎ込まれているが、それが日本の治安の良さにつながっているなら大したコストではない、という話である。

もう一つ考えなければならないのは教育問題だと思う。中国残留孤児や日系ブラジル人、ベトナム人やクルド人などの子供たちもちゃんと高校に行けるように中学でテコ入れすべきだと思う。以前もそういう活動をしている人のツイートを紹介したことがあるが、彼らが社会に順応できてないから社会不安が広まる。フランスなどを見ていればすぐわかるし、何より日本の例でも中卒で社会に放り出された子供たちが半グレや本職に吸収されたり、暴走族グループを作ったりしてきた例がいくらでもあることからわかる。

このことはもっと知られて行ってほしいことであるし、変な宗教理解学習をさせることより根本的に日本にとっても移住外国人にとっても重要なことだと思う。

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三つ目はまさにその変な宗教理解教育の話で、最近いくつかの自治体で「ハラール給食」を出すケースがあるということである。

イスラム教では決まりに従って屠殺した動物しか食べてはいけない(植物は自由だが)という決まりがあり、それをハラールというわけだが、それに従って作った給食を善行児童に食べさせるという試みが行われているのだそうだ。

https://x.com/ParstodayJ/status/1833845446428745777

この写真を見ても、フランスであれだけ論議の種になっている「スカーフ」を全員にさせるとか普通に考えれば(スカーフ=イスラム女性のコスプレをさせることの意味をちゃんと考えているのかという意味での)暴挙であり、ものを知らないにも程があるという感じである。日本の学校教育は政教分離が原則であり、特定の宗教に沿った教育は公教育では行われてはならないわけで、イスラムのルールに従った食事というのは明らかにその原則に抵触しているだろう。

ただこういう試みには「そんなことにめくじらを立てなくても」という心優しい日本人的擁護が必ず入るのだが、まあこれは伊藤博文が韓国総監時代に朝鮮服を着て王族や政府高官と写真を撮ったりしたような「日本的な融和策」という側面は確かにないことはない。もちろん移住者の側に日本のルールに従って生活する気があればその融和策は成功するだろうと思う。しかしヨーロッパの移民問題は、そういう性善説では解決できないことが明らかにしているわけで、そこまで考えてやっているのかということは疑問に感じる。

しかし、これは「天皇陛下を頂点とした皇国日本の世界の国々への理解の一環であり八紘一宇の精神の具現化」だというならば理解できないことはない。逆にこういう日本人の発想はそういう意味での(東浩紀さんがいうような)天皇制的な曖昧的和合というものを強化していると言えなくはないわけで、まあそれでいいならいいけどと右翼的な立場からは思う面もなくはないのだが。

ただオスマントルコ帝国が西欧の商人たちに恩恵として与えていた特権(カピトレーション)が力関係が逆転してくると侵略の糸口になったという歴史的事実は心に留めておかなければいけない。まあこういうことをやっている人たちは全然そこまで考えてないと思うからこういうことに対しては批判的にならざるを得ないのだが。

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あと二つ、「カリフォルニアからきた娘症候群」の話と「NHKが使っているチャイルドペナルティという言葉の子供の人権への強い侵害」の問題、それに関連して「男性の障害者や子供が潜在的性加害者である」という人権概念理解が不足している状態、また「不同意性交等罪」という悪法の制定が逆に女性の性被害の重さ、性犯罪の重さが相対化されることにつながっているという話などを書こうと思ったのだが、字数も多くなるのでこの辺りはまた改めてということになるかと思う。

最近どうも毎回「心あまりて言葉たらず」になってしまっている。在原業平ではないが、時間は有限だなと思う。

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