スクールカーストについて/「カグラバチ」を読んでいる
Posted at 24/09/01 PermaLink» Tweet
9月1日(日)晴れ
台風はまだそこにいるのだが、晴れている。予報は雨時々曇りで最高気温も28度とかの予想だったが、このまま晴れるとだいぶ予報とは変わってきそうだ。昨日は仕事が終わって帰ってきた後、アニメ「2.5次元の誘惑(リリサ)」の録画のたまっていた分を最後まで見たのだが、9話は本当に神回だった。原作を読んだ時はそんなにピンときてなかったのだが、それぞれの声優さんがそれぞれの声でその役の感情表現をしているのを聞いているとそれが一つの音楽になる、まさに多声音楽(ポリフォニー)で、これは本当にアニメならではの凄さだなと思った。
それから展開が気になっていた「カグラバチ」を、作業場に行ってジャンプのバックナンバーを読んだのだが、やはり夜でもう雑誌の中から一回一回探しながら読むのが面倒になり、双城が退場した18話までで一応きりにした。だいたい2巻の終わりくらいという感じだろうか。世界設定や世界観を理解するのが割と手間取った感じはあるが、イメージとしてはNARUTOに近いというかダークなNARUTOかな、という感じがする。妖術と妖刀が世界の中心という感じだが呪術廻戦のようなポップな感じではなく、割とウェットな世界観があって敵はどちらかというとネットに生息する非人間的なモンスターの超絶版みたいな感じであり、オークションとかが出てくるとHUNTERxHUNTERを連想してしまうが、そのうちそういう影響を受けたであろう作品よりはこの「カグラバチ世界」みたいなものが前面に出てくるんだろうなという気がする。
ジャンププラスなどを読んでいるとアクションものはもうすでに「カグラバチ後」とでも言えるような作品が出てきていて、早くも創作者に対する影響力が現れている感じがする。時代を作る作品と言えるかもしれない。
12時にジャンププラスの更新があり、「ふつうの軽音部」36話「ステージに立つ」を読んだ。感想はまた改めて書こうと思うが、何度も読んで出てきた曲をダウンロードして聴き、自分の中を組み立て直して感想を書いたりしていたら、2時を過ぎてしまった。普段4時から5時に起きる身としてはできれば12時前に寝たいのだが、更新が真夜中だから仕方なく1時くらいまではいいかと思っていたのだけど、流石に夜更かしをし過ぎた。夜中に2度ほどトイレに行くことになってしまったし、結局6時半には寝るのを諦めて起き出した。
https://shonenjumpplus.com/episode/17106567254421464490
***
昨日から今日にかけて色々なテーマのネタだしみたいなことをすることになったのだけど、とりあえずまだその全体の整理ができていないのだが、今日は「スクールカースト」について書こうと思う。
「スクールカースト」という言葉を初めて目にしたのは、「進撃の巨人」の何巻かの巻末付録だったと思う。これはシリーズ化してずっと掲載されていたが、基本的にはアメリカの話で、カーストのトップにはアメフトとかをやってる金持ちの息子で体格のいいジョックと、その彼女的な存在で美人の「クイーンビー」がいて、日本でいう「オタク」にあたる「ナード」が底辺、みたいな感じの話で、ふーん、アメリカは大変なんだなと思った程度だった。
しかしそのうちにTwitterなどを読んでいると日本の人たちが自分の経験したこととしてスクールカーストについて書いていて、それは基本的に「いじめ」とか「村八分」的な感じのことが書かれているテーマだったからいじめを経験していない世代としてはこれも自分にはわからないなと思っていたのだけど、そのうちヤンキーやパリピが上位カーストでオタクは底辺、みたいな話がよく出てくるようになり、またマンガでも高校生活ものだとそうした言及が増えてきた、というか一つの「当たり前のこと」みたいに語られるようになってきたので、なんだか時代が変わったなあという感じに思っていた。
まあ要は自分にとっては長い間他人事、というか理解できない新時代の現象みたいに思っていたのだけど、「ふつうの軽音部」を読んでいるうちに、これは自分の経験したことと重なってくることがあるんだなということがわかってきた。
クラスの友達の中には確かに上級生とかにも顔を知られていて、他のクラスのヤツともふつうに面識がある種類のやつというのはいた。私自身は普通に遊び友達は結構いたし自分に関係なかったからへえっていうくらいだったのだが、今考えるとあれが上位カーストなんだなと。校内で色々な人に声をかけられる鷹見や「一軍女子」と言われている大道などが出てくるが、あの感じそのものではないけど彩目の言葉で言えば「人望がある」という感じなのだなと。
私が中学の時は全校60人くらいしかいなかったので、みんな顔を見知っていたからみんな似たようなものだと思っていた。しかし郡部の中学からその地方の中心都市にある高校へ行くと、やはり市内の中学から来たやつはもともと出身者が多いから顔が広いし、ヤンキーっぽいのとか野球部とか軽音とか、どんどん顔が広口なるヤツというのはいたなあと思う。
でもそういう感じのやつと数十年経って同窓会で会ったりすると、その当時の人間関係に今でも縛られていたりして、それはそれで面倒な人生なんだなと思ったりもした。そういう顔が広い男と高校を卒業してから一緒に演劇をやることになり、絡みが生じてきたわけだが、「同窓会でお前に話しかけられると困る」みたいなことを言われたりして、ちょっと何言ってるのかわからなかった。しかし、スクールカーストというか校内民族分布みたいに考えると、高校時代の自分と彼とでは全く違う民族集団に属していたので、理解できるなと思ったのだった。まあ私は転校生だったので適度な距離のよそ者みたいな感じで振る舞うことができ、深からず浅からず誰とでも付き合えるというある意味楽なポジションにいたのだけれども。
我々の頃(70年代後半)はそういう「校内民族集団」みたいなのがそんなに露骨には上下関係的な感じでもなかったからあまりカースト的には感じなかったのだろうと思うのだが、今ではそういう校内民族同士の力関係みたいなものをすぐ測ってマウントかけてくる連中がいるのかなという気はする。ただまあ、高校時代からそんなことやってたら疲れるよなとは思う。
そういうわけで、自分は「校内人間関係」とか「校内民族集団同士の力関係」みたいなのに基本的に疎かったんだなと思う。まあ部活も委員会もやらなかったし転校後は基本的に中学のしがらみもないし、好きな仲間と遊んでいたのでそれ以上は関心を持つ必要もなかったわけだが、今考えるとそういうことが結構大きな問題だった人たちは多分かなりいて、そういう人たちのセンシティブな部分に無頓着な言動をして怒られたことは考えてみたら何度かあった。
だからそういう校内民族分布みたいなものが日本インド化計画が進んだのか上下関係・マウントの上下的な色彩を持つようになったのがスクールカーストというものなのだろうと理解したわけである。「普通の軽音部」は本当にそういう高校生活に対する解像度が高いので、40数年ぶりに自分の高校時代の人間関係についても理解することができたのだなと思った。
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