「EDENS ZERO」最終回。さまざまな仕掛けが楽しめたスペースオペラのエンターテイメント作品でした。
Posted at 24/06/26 PermaLink» Tweet
6月26日(水)曇り
昨日は午前中時間がある時に家の周りの草刈りをし、少しは減ったのだが逆に気になるところが出てきて今朝も少し草刈りをした。5時過ぎだったから草刈り機は使えないので手刈りでできる範囲をやったのだが、朝のうちなら体は動くので毎朝少しずつやるという手もあるなとは思ったが、そのあとなんとなくゆっくりしてしまって文章を書く体勢にならないのでなかなか難しいところ。庭にはあるべき姿があるので雑草が生えていると気にはなるのだが、それに取り組むには体力的・時間的・精神的余裕が必要なのでつい後回しになってしまう。
6時前後に出かけてマガジンとサンデーを買って帰る。マガジンでは「EDENS ZERO」が最終回。今マガジンで単行本を買っているのはこの作品と「不滅のあなたへ」だけなので、その一つが終わることになる。この作品はスペースオペラ的なメインストーリーに玩具箱をひっくり返したような世界(宇宙)観、ダークな敵も実は道を違えた仲間だったということから「違う世界線」に飛ぶことでそれを克服できる、という多くの設定があった。重力を操る力を持つ主人公シキが実は「魔王=じいちゃん」と同じ人間であったとか、仕掛けはたくさんあるのだが、やはり最後まで驚かされたのが「マザー」と呼ばれる超生命体が「地球」出会ったこと、そして作中最も恐ろしい敵というより災厄のような存在である数十年の時を奪ってしまう「時喰み」が、タイムリープの能力、すなわち時間を操る力を持つヒロイン・レベッカのある世界における変わり果てた姿だった、というのが最後に来て最大の答え合わせだった。
ラストは物語が始まった地・惑星グランベルでシキとレベッカの子供が産まれる、という展開だが、そこでまた新たなどんでん返しがあり、ハッピーエンドのラストになる。エピソードとしてはエピローグということだけど、最終293話のサブタイが「友達」というのがこの物語を貫くテーマだということがわかってとことん少年漫画なんだなと思ったり。
いずれにしても、長期連載マンガを読んでいると最終回はなんというか力尽きたという印象が伴うことが多いのだが、この作品は本当に十分の余力を残しての、また近いうちにブーストするのだろうなという感じがある。
また巻頭に作者の真島ヒロさんと森川ジョージさんの対談が掲載されているのだが、これは「マガジン」という雑誌の雰囲気がわかる感じがして、面白かった。読んでいるとやはりマガジンのレジェンドはちばてつやさんなんだなと思うが、サンデーでは今なお連載している高橋留美子さんの存在が大きいし、その雑誌のカラーというものがいまだにそういうところに現れているのだなと思うのだけど、それではジャンプは誰がレジェンドなんだろうと思うと、たくさんいすぎて誰と決められず、もちろん先日亡くなった鳥山明さんの存在は大きいにしてもそれだけではない、という感じがする。私の子供の頃は一番カラーがシンプルなのはジャンプ(友情・努力・勝利)だという印象だったが、今は一番多様なのはジャンプなんじゃないかという気がする。
それにしても最終話の作者コメントに「長い間応援ありがとうございました。また帰ってきたいと思います。これからもマガジンをよろしくね!」とあるのは、マガジンの稼ぎ頭であったのにジャンプに移籍した和久井健さんのことがあってのことかなとは思ってしまう。雑誌を移籍するのは作家さんの自由だが、多様な作品が多様な媒体から生み出される素地があってこその日本の漫画の隆盛でもあると思うから、マガジンにもこれからも頑張ってもらわないとなと思う。
「EDENS ZERO」の連載は6年間。これは始まった時から最後まで本誌で読んだ作品なので、やはり感慨がある。次回作を期待しています。
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