駿河台から神保町を歩く/過去に向かうベクトルに取り囲まれる

Posted at 24/04/08

4月8日(月)曇り

昨日は東京へ帰ろうと思い、最初は車で移動するつもりだったのだが高速代もガソリン代も高いしどうするかなと思いつつ「えきネット」を見たらチケットレス割引が変わっていて当日予約でも特急券50%引きというのがあり、これならば片道5000円以下で帰れるのでその切符を取って11時過ぎの特急で帰京した。あとで知ったのだが、今まで使っていたえきねっとトクだ値というのはあずさではなくなり、チケットレス割引になったようで、これはいい面とよくない面があるのだが、これについてはまた改めて書こうと思う。

普段より遅い時間になったので家に帰る前に神保町に回ることにし、御茶ノ水で降りて向かいのビルの地下のコインロッカーに預けたら300円。地元の駅でも400円だからこれは安いと思いつつ、駅前の丸善へ行ってマンガを見ていたら鶴田謙二さんの新作が出ていたので買った。「空は世界のひとつ屋根」1巻。白泉社からで、「楽園」のWeb増刊連載だと奥付にあった。確かに楽園、鶴田さんには実はあった雑誌なんじゃないかという気はした。この作品、以前アフタヌーンで連載していた「冒険エレキテ島」に設定が似ている気がしたが、ちょっと読み比べてみようと思う。

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それから駿河台の通りに出て、楽器店でベースやギターを少し見たのだが、大学の頃少しだけエレキを弾いていた頃を思い出した。そういうものを見たくなったのは最近「ふつうの軽音部」を読んでる影響だろうな。ベースだけの独立した店があって渋いと思った。「ふつうの軽音部」では向井秀徳さんが引いてるということでテレキャスターを買っていたが、われわれの頃はギブソン・レスポールかフェンダーならストラトキャスターが人気だったよなと思う。ストラトを弾いていたのはジェフ・ベック、レスポールは誰だっただろうか。

書店でいろいろ本を見たけど結局買わず、ディスクユニオンに行ってジョージ・セル指揮のクリーブランド管弦楽団・モーツァルトの交響曲40番・39番を買った。少し波打っていることにかけてから気づいたが、音は問題ない、というより評判以上にきれいでクリアな演奏で感動した。

日曜日の午後ということもあり、どこの喫茶店も混んでいて場合によっては行列になっていたので、一息入れるのはやめにして駅に戻って中央線で東京駅に出た。駿河台のあたりはどこも桜がよく咲いていて、空もよく晴れ、きれいだった。

東京駅に出て、構内の大地を守る会の売店で弁当を買い、丸の内に歩いて丸善に入り、そういえば「トランスジェンダーになりたい少女たち」があるかどうかと思って検索したがなかった。3階に上って永井均「改訂版 なぜ意識は実在しないのか」(岩波現代文庫、2016)を買った。こちらも喫茶はどこも満席感が強く、そのまま東西線まで歩いて帰宅することにした。

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帰宅してから少し休んで、5時頃夕食に弁当を食べて、落ち着いたらケーキでも買いに行こうかなと思っていたのだが、疲れが出てそのまま寝てしまった。12時前に目が覚めたのだが、いろいろやるのはやめてもう一度寝たが、どうも中途半端な眠りになったのだが、起きたのは4時半で、合計すれば9時間くらいは寝たのだが。

起きると何となくネガティブなことばかり考えてしまい、どういうことかなといろいろ考えながら裏のローソンへ行って朝食のサンドイッチとジャンプとスピリッツ・ヤンマガを買い、帰ってきてジャンプを読んだりしながら考えたのだが、普段はネガティブになる余裕もないのだけど体が休まってくると普段あまり考えないようにしていることが気になってきたりするということが一つあるなとは思った。

もう一つ思ったのは、最近あまり東京に帰れず、そのために新しい本その他はほとんど実家の方においてあって、こちらには「過去のもの」しかない、その「過去のもの」に囲まれているために、自分が何を見ても過去の方向に向かってベクトルが働くために、以前考えたネガティブな考えに頭が向いてしまうのではないかということだった。

こちらにあるものは1980年代(大学生の頃)からずっと自分が買ってきた本や書いてきたノート、さまざまな書類などが中心なので、コロナであまり帰れなくなった2020年の初頭以来、新しい本は実家の方に持ち帰っているからこちらはほとんど増えていない。新しい本というのは自分を新しい方向に引っ張ってくれる推進力のようなオーラを持っているわけだが、古い本は逆に過去の関心に自分を引っ張り戻す力を持っているのだなと本棚を見ていて思った。

書類にしても5年以上のものが多いし、そういえばこういうものを持っていたなと思って調べてみたらもう使えなくなったカードとか、そういうものがいろいろ出てくる。

まだ死ぬわけでもないのに、年を取ってから蔵書を整理して身軽になる人が割といるのは、残り少ない人生の中で過去へのベクトルをなるべく捨てて、新しい方向へ少しでも身軽に進みたいという気持ちの表れなのかなということも思った。

実家の方でも作業場の大量のマンガは連載が終わったものは書庫的な場所に移したりまあそれは置く場所に困ってやっていることだけど、そういう感じで普段作業する場所に新しいものだけを置いておくことはそれなりに意味があることかもしれないと思ったりはした。

全体的に自分が使いやすいようにというか、自分がこれから生きていくのに生きやすい場所になるように、部屋の中を整えていく、というより作っていければいいなと思った。

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by Luke Peterson

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