常識とそれに対する逆張り/「怒り」とは何か/向坂寛「対話のレトリック」、アリストテレス「弁論術」を読みながら
Posted at 23/12/10 PermaLink» Tweet
12月10日(日)晴れ
昨日は1週間の疲れが一度に出た感じでブラタモリを見ながら寝落ちしてしまい、体を引きずる感じで10時ごろに寝床に入って起きたら5時だったから、それだけでも7時間寝たことになる。かなり久しぶりによく寝た。
朝からいろいろ話題のものをザッピングしている感じになっているが、いろいろ集中して考えようと思っていたけど今は頭の中が拡散傾向になっていて、まあこういう時は色々なものを拾い集めにいくのが良いと思うのだが、書くことはやっておかないといけないなと思う。
アリストテレスを読んでいると、アリストテレスの常識性みたいなものが世界にとって多分必要だったのだという感じがし、自分にとってもそれはそうだという気がして、多分ちゃんと読むべきものなんだなと思う。自分はやはり才気走って逆張りするタイプにひかれるところがあるので、そういう傾向を自分で理解しておく必要はあるなといつも思う。
普段の思考の時にはまあ大丈夫なんだけど、本を読んだりすると常識的な展開より鬼面人を驚かすみたいな展開を面白がってしまうところはあるわけで、本を読む時に特に心しておきたいことだなと思う。まあ小説やマンガとかならなんでもいいので気楽だし、またこういうジャンルにおいては自分の中に多分評価軸ができているのでそんなに心配ないということもあるんだろうなと思う。
「対話のレトリック」読んでいるが、アリストテレスの「人間の目的は幸福である」というのはかなり大事なテーゼだと思っていて、幸福とは何かというある意味凡庸な基準の定義もそれがあればこそ逆張りもできるみたいなものなので、叩き台としての価値みたいなものがとても高い。若い頃はなかなかそういう価値というものに思い当たらないのだけど、せっかくこの年まで生き延びたのだからそういうものの価値をきちんと弁えていろいろやっていきたいものだと思う。
弁論にとって快楽が重要なのは、「相手を喜ばす」ことが弁論にとって重要な要素だからだ、というのはなるほどと思った。幸福とは何か、快楽とは何かという定義がなければ相手に幸福をもたらし快楽を感じさせる弁論はできない、ということで、そういう意味で考えるべき幸福とか快楽とかは最大公約数的なものになるのは当然だ、ということになる。驚くことは快楽なので、人を驚かすこともまた弁論の技術であるというわけだ。
怒りとは「自分または自分に属するものに対するあからさまな軽蔑に対する復讐への欲求、痛みを伴う欲求である」というのもなるほどなあと思う。そういうふうに表現したことはなかったが、そういうふうに客観的に考えてみてこそある意味怒りを克服できる、というところはあるんじゃないかと思った。
怒りというのは自分にとってとてもハンドルしにくいものなので、そういうふうに客観的に言われると実際助かるという感じ。この辺もまたいろいろと考察範囲を広げられることなので、またいろいろ考えてみよう。
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