ツイッターの「コミュニティノート」について:ファクトを共有し冷静に議論する場として左右関係なく育てていくことをお願いしたい。
Posted at 23/07/21 PermaLink» Tweet
7月21日(金)晴れ
昨日は午前中に松本に整体に出かけ、体を見てもらったがやはり頭が休まっていないということを言われた。まあ実際のところいろいろ考えていることが多いので、ちゃんと整理しないとなとは思うのだが、なかなか忙しいのと暑いのとで思い通りに思考作業が進まない、というのが現状かなと思う。
Twitterの機能にコミュニティノートというのが追加されて、それについて論争が起こっている。あまり詳述している時間がないので言いたいことだけ簡単に書くと、「コミュニティノートの機能は一方的に発信される操作された情報にファクト情報を追加して是正し、誤解させるような操作を防ぐ」という点で大変優れた機能であり、いわゆる「フェイクニュース」というものを一定程度は抑制することができると思うから、主張の左右・穏健過激に関係なく育てていきたい機能だ、ということである。
ここ数日、コミュニティノートを批判したり反対する意見がかなり出てきたが、多くはマスコミと左翼関係、あるいは中国などを利する工作のために写真に間違ったキャプションをつけて拡散を図るアカウントなどのように思われる。
マスコミの報道に対するファクトチェックというのは非常に重要で、情報を独占している彼らは現代社会において「第四の権力」と呼ばれる権力機構の一翼を担っていると考えられる。彼らは政府を批判することを使命と主張するけれども、その批判のためには当然ながら正しい情報の開示が必要だ。しかし必ずしもそうなっていないのが現状である。
こちらのトゥゲッターまとめは大変参考になる。
https://togetter.com/li/2184613
新聞社は政治家が取材に応答しないことを批判してきたが、その新聞社自身は自らの報道について読者からの疑問に応えることをしてきていないのは事実だろう。
私は以前朝日新聞の報道に疑問を持ったことがあり、朝日新聞のOBにたまたま会う機会があったときにその疑問をぶつけてみたことがあるのだが、彼はそれに対し「その疑問はもっともだしその記者は批判はちゃんと受け止めたと思う。それは今後の報道や記述に対して反映させていくという形で責任を取る」という答えだった。なんだかはぐらかされたような感じだが、もちろん言いたいことはわからなくはない。
私が疑問を持った内容な昨日今日の出来事や直接多くの人の利害に関わるような内容ではなかったから百歩譲ってそれでも良いと思うが、AERAの「放射能が来る」のような報道は多くの人に直接甚大な影響を与えるものだったわけで、東日本大震災や原発事故については今に至るまで福島県を中心に強い批判が発せられているが、それに新聞社がまともに対応してきていないのは事実だろう。
その辺りはマスコミの倫理と怠惰の問題であり、強い批判が潜在的にあった。そこにこの機能が登場したため、マスコミのそうした報道内容や言説に対して「事実はこうだ」と提示するコミュニティノートが多数つけられるようになったのはマスコミが今まで真摯な対応をしてこなかったことに対するツケであり、当然のことだろう。
古来情報を握ることが権力の源泉であるというのは変わらないわけで、いわゆる「よらしむべし知らしむべからず」という権力者の心得のようなものを、現状最も実践しているのは報道機関なわけで、彼らはそれを恐らくは「政治権力を批判するためには自己批判をして自らを弱めるべきではない」という理由でやってこなかったのだろうと思う。
しかしそれが市民社会における正しい報道のあり方かといえば、そうは思えない。
コミュニティノートは別に一部の人に限定された機能ではなく、ツイッター社が認めれば誰でも、もちろん記者であっても参加できる機能である。言説にファクトの点で説明が不十分であったり情報操作が意図されているような内容のツイートがあったら新聞記者でもそれにコミュニティノートをつけて批判することは可能である。
つまりこれはSNSのような乱暴な言葉のぶつけ合いになることなく、冷静に議論をするためにとても良くできた、貴重なツールであると捉えるべきであって、むしろ報道機関が襟を正し市民と真摯な議論ができる場として育てていくべきツールだと思う。
今後の冷静な対応を各所にはお願いしたいと思う。
***
「君たちはどう生きるか」の感想をいろいろ読んで思ったことも書こうと思ったが、今日はもう時間がないのでまた改めて書こうと思います。
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