モバイルSuicaとかプリゴジンの反乱とか/「本当の私」とは何か:[私]が身にまとっているものと[私]を分けるもの
Posted at 23/06/25 PermaLink» Tweet
6月25日(日)晴れ
昨日はいろいろ考えることが多くてあまり動けなかったが、仕事はとりあえずやるべきことをやって終わりにはできた。夕方夕食を買いに出かけてついでに書店などを覗いたが、子供が多くてなるほど土曜日のこの時間に子供連れが多いのだなと思ったり。
昨日はJR東でえきねっとやモバイルSuica関係のトラブルが起きていたので早めに今日の切符をゲットしようと駅に行ったらクレジットカードはもう使えるようになっていたので予約した切符は入手することができた。土曜日なので観光客がかなりきていたがほとんどの人がマスクをしていなかったので、昨日はマスク濃度が一番低いのは駅周辺だなと思った。観光客も解放された気分になりたいからマスクをしないのだろうなと思うが、こっちは日常なんだがな、とは思う。
ロシアでワグネルのプリゴジンが反乱を起こしたらしく、ウクライナに展開していた部隊がロストフやヴォロジナに展開して国軍と銭湯に入り、モスクワまであと200キロみたいなところまで行ったらしいが、突然終わりにするという話も出てきて、もう部隊は占領地に引き上げているとか、プリゴジンやショイグが死んだらしいとかルカシェンコが仲介に出てきたとかプーチン他政府中枢がサンクトペテルブルクに逃げたらしいとかいろいろな情報があるのだが、何が本当で今実際にどうなっているのかよくわからない感じだ。
ロシアという国はもともとわかりにくい国だが、強権的な支配をしているかと思ったら案外脆かったり、雪崩を打って変化するかと思ったら最後に頑強に踏みとどまったり、この状況も実情が明らかになるまでにはそれなりに時間がかかるんだろうなと思ったりした。
***
「神さまと神はどう違うのか?」第5章「魂と私」まで読んだが、この章はまとめにくい。というかまとめを拒否するような内容だということになる。「私とは何か?」という問いかけに対し、「私とは〜である」と言えるような内容は全て「私」ではない、という話。「わたくしという現象は、仮定された有機交流電灯の、一つの青い照明です(あらゆる透明な幽霊の複合体)」というのが宮澤賢治による「私」の「定義」だが、つまりは「私は〜だ」と思ってる私はじゃあ何かというと、それがつまりは本当に私なんだ、ということかなと思う。
この本の記述によれば、その「本当の私」は「私がある」としか言えない存在であり、これはつまりデカルトの「俺は考えてるよな、だからあるんだよな」みたいなものに近いかなと思う。だから「私は空虚な存在」である、といい、空虚だがその中はクオリアに満ちている、というわけだ。それなり「私は意識である」と言えるかと言えばそうは言えない、というのが著者の主張であり、「ある」だけの存在だ、ということになる。ただ、の「ある」だけの『私(著者の表現によればΩ=オメガ)』が全ての「私という現象」を身につけて動いているということになる訳だから、これは「実存」というものと同じなのかという気もするし、「(私という)生命の本体」と同じなのかとも思う。これらはいろいろな哲学や生命観の表現とつながるものがあり、著者の言いたいことがそういうものたちとどこまで共通しどこから違うのかということは読んだだけではわからない感じがする。
明示はされてないが、著者はウパニシャッドの「梵我一如=「私」は根源において宇宙≒神と一体である」という考えを否定しているようだし、輪廻転生=Ωは「魂の入れ物」であり死んだら魂は別のΩに移っていく、という考えは明示的に否定している。
著者はここからより巨大な「〜がある」存在としての「神」がその他全ての有限な「〜がある」存在の第一原因である、というトマス・アクィナスの話につなげている。
この先はスピノザの汎神論につながっていくようなのだが、とりあえず5章のところでこの読書メモは終わりにし、続きは改めて書きたいと思う。
ただまあ、こう書いてみると多くの哲学者や思想家たちが考えてきた「私」というのはこのレベルの問題であって、普段私たちが日常的に考えているレベルの「私」というものとは違うのだが、ただ日常的な「私」というものを深く考えてみればそういうものに到達するということだなと思う。
ただスピノザの汎神論と東洋的というか日本的な「山川草木悉皆成仏」みたいな考え方が根本的に違う、というのはちょっと違う気がした。ただこの辺の成仏思想についても自分はよく理解しているわけではないので明確な反論はできないのだが。
今日は午前中に東京に出かけるのでこのくらいにしておきたいと思う。
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