「応天の門」16巻を読んだ:恒貞親王と伴健岑の密かな再会
Posted at 22/11/10 PermaLink» Tweet
11月10日(木)曇り
曇りというか、霧が立ち込めている。放射冷却もしているようには感じるが、あまり強くないのかも。今の気温は3.8度だが、気温より寒く感じる。とはいえ、0度近くに下がった時程は寒くはない。
昨日はメンタルもフィジカルも調子が良くなく、朝もやっとの感じでブログを書いた。今朝はそれよりはマシだが、寝ている間はずっと考えごとをしていた感じでそんなに深くは眠れていない。
***
「応天の門」は新潮社のマンガ雑誌、「コミックバンチ」に連載されている作品だ。主人公は若かりし頃の菅原道真、相方は在原業平。道真が活躍するのは宇多・醍醐遼天皇の時代だが、この作品の時代設定は清和天皇の時代。清和天皇は祖父が摂政・藤原良房、つまり人身初の摂政となり摂関時代を開いた時期である。よく知られているように、この時代は藤原北家の権力独占と他氏排斥が強まっている時期で、皇統から外れた平城天皇の孫である在原業平はこの時点で検非違使を務め、道真はまだ進士に及第していない学生ではあるが、文章博士・菅原是善の嫡子である。
作中では、業平は男盛りのいい男で宮中でもそれなりの位置(それなりだが)を占めており、道真は唐の文化に憧れ本(漢籍)を読むのが好きで、農学や医学など実際的な本まで読破し、権力闘争や治安に関してさまざまに起こる事件を、検非違使の業平に巻き込まれる形で解決する、というのがメインストーリーになっている。
16巻では15巻の81話から始まった恒貞親王(出家して恒寂)と伴健岑の再会をめぐるストーリーが84・85話と続く。二人は皇位をめぐる承和の変(842年)で失脚し、恒貞新王は廃太子の身となり嵯峨野に隠棲し、健岑は隠岐に流された。この事件ののち、仁明天皇の皇子である道康親王が皇太子に立てられ、その後文徳天皇になり、藤原良房の娘である藤原明子が惟仁親王(清和天皇)を産み、のち女御になった。
今回の話は貞観2年(865年)に恩赦によって赦された健岑が帰京する中で藤原氏をはじめ多くの貴族の疑念を呼び、さまざまな動きが起こる中で、恒貞親王のただ臣下であった健岑と一目会いたいという希望を叶えるために権謀術数渦巻く中を道真と業平が動く、というストーリー。道真は純粋な好意で漢籍を見せてくれた恒寂のために動きたいという若者らしい純粋な気持ちで、業平は承和の変の際に密告し、その後命を絶った安保親王の息子として、遺恨を終わらせるために動く、という話になっている。
結果的に疫病神の祭りに乗じて密かに再会を果たすが、それで二人は別れ、健岑は再び出雲国に流されるのだが、何事もなかったかのように話は終わる。時代物ミステリーの一つの定番だろう。
86−90話はまた違う話が続くのだが、この作品の名前にもなっている応天門の変は866年(つまり翌年)なので、ここから話は展開が急になるのかもしれない。この巻の最後に伴善男が倒れる場面が描かれているのだが、次巻以降の展開を待ちたい。
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