「ラーメン再遊記」:グルメまんがの面白さ/「現代思想入門」:思想を理解するための一つのベースになる本

Posted at 22/07/02

7月2日(土)晴れ

なんだかんだと今週も忙しかったのだが、それに加えてこの酷暑で日中が使い物にならない時間が多く、まだ済んでいない夏の準備みたいなこともやらないとなあと思っている。

起きたのは4時過ぎだったが少し庭の草刈りをして、裏山の方を眺めたらちょっと本気でやらないといけないところが多く、まあそれはまたにして気のなるところをやったのだが、このところ数日草刈りをやっているせいか草の勢いが落ち着いてきているところもあって、やってもやっても終わらないという感じが強かっただけど、それでもやると違うなと感じた。草の勢いと人の手入れと、結局その拮抗で「庭の感じ」というのは決まっていくのだなと思ったり。


 

「ラーメンハゲ」で知られる「ラーメン再遊記」だが、スペリオールの連載を読んでいるうちに面白くなってしまい、30日に発売の「夏目アラタの結婚」8巻、「チ。地球の運動について」8集、「BLUE GIANT EXPLORER」6巻を買ったついでに「ラーメン再遊記」5巻も買ってみた。やはり面白く、グルタというキャラが割と好きなので、その初登場の4巻も買って、「大江戸せあぶら亭」絡みのストーリーはだいたい理解したが、やはり面白いな。私はラーメンとかには特にこだわりはないので二郎系も家系も行ったことはないのだが、別に嫌いなわけではないのでへえっと思いながら読んでいる。グルメマンガというのは特に食べなくても面白いのは何故なんだろうと思う。まあこの場合はいわゆるB級グルメということになるわけだが。

現代思想入門 (講談社現代新書)
千葉雅也
講談社
2022-03-16

 

「現代思想入門」、第7章「ポスト・ポスト構造主義」を読んでいるのだが、ここら辺になるとなんだか言葉遊び的な感じの印象が強くなってきて実質的にどういう意味を持っているのか、社会とどのように切り結んでいるのかが実感としてよくわからないので、とりあえず読んでいるという感じになっている。近現代の哲学の方法論が「二項対立」と「物自体には人間は到達することができない」という二つのテーマをめぐって展開しているというのはこの本を読んでなるほどと思ったことなわけだけど、それだけに宗教的直観によって神との合一を図る神秘主義やスピリチュアリズムが流行るのも、いわばこうした哲学の限界性が裏にあるからなんだなと改めて思った。

なかなか体力的にも気力的にも集中力的にも読書が続かないところがあるのでなかなかどう活かせるかはわからないが、この本は思想というものを理解するための一つのベースとしてはかなり使えるなという実感があり、また読み返す機会がありそうな感じはする。

読書家の新技術 (朝日文庫)
呉 智英
朝日新聞社
1987-10T

 

私のこういう読書の一つの原点が大学生の頃に読んだ呉智英さんの「読書家の新技術」で、文系的な知の世界というものに窓を開いてくれた感があるのだけど、こういうその時その時の中堅レベルの人が後進に向けて書いた入門書みたいな本というのは、時々すごくいいものがある。大家の書いたものは人生のまとめみたいになっててむしろ読みにくいのだが、中堅レベルの人はそういう学問の森の中の草刈りみたいなことをちゃんとやってくれてて初心者でも通りやすくしてくれてるものを書く人がいて、そういうものに出会えることができるととても助かることがある。

こういうのは誰でもできることではなくて、こういうことができるのもある種の才能なのだが、呉智英さんも千葉さんもそれなりに強烈な思想を持っていても語り口をニュートラルに保つことができるのが才能なんだろうと思う。逆に変に才気走った人の描くものは「私スゴイ」が全面に出てきて鼻につき、そういう部分で損をするなと思う。

あと書こうと思ったことがあったがなんだか忘れたので思い出したらまた書こうかなと思う。




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