町田はなぜ神奈川でないのか/ジャンプ+のインディーズ作品が面白い/「課金文化」の面白さと可能性
Posted at 22/06/19 PermaLink» Tweet
6月19日(日)晴れ
今日は休み。休みの日はゆっくりと今の自分の状態(現状把握)や今後の何をやっていくかなど(方針)について考えようと思っていたのだが、朝からいろいろやっているうちにマンガのことをいろいろ読んだり考えたりしているうちに時間がすごく経ってしまって、4時前に起きたのにもうお昼を過ぎている、というようなことが起こっている。
その間には、見損なっていた先週のブラタモリの町田の回の録画などを見たりはしたのだが、これも特にみるつもりはなかったのになんとなく見てしまって割と創造的に使いたい午前中の時間を消費的に使ってしまったという感じはある。
ただそれを考えると、インプットの多さにお腹いっぱいになってる感はあるのだが、実際に欲しい栄養素は足りてないみたいな感じはあるのだなと思った。ブラタモリも多摩丘陵の話とか境川が相武国境に確定したのは太閤検地によるとかいう話はへえっという感じだった。奈良平安期にこの地域に登り窯があって、相模や武蔵の国分寺の瓦が作られたというのもへえっと思った。陶土が出るのだろうか。少なくとも粘土は出るということなのだろうな。
自由民権運動の影響で南多摩郡が神奈川県から東京府に移管されたという話は知っていたが、番組でもあまり詳しくはなかったのだが、開港地である横浜との関係があるのかと思ったら、今調べてみたら第二回総選挙で神奈川県の自由党勢力が伸張し、官選の県知事が追い詰められたため、玉川上水の管理のために多摩地域の移管を求める東京府の要求に乗っかる形で三多摩全てが明治26年(1893)に東京府に移管され、自由党の運動が弱まったという経緯があったようだ。
昨年の新しいまんが10選みたいな自分のnoteの記事を読んでいて、そう言えばもう今年も上半期も終わりだなと怖いことに気付いたりしたのだが、それでは今年読み始めたマンガで面白いのはなんだろうなと考えたりして、ちょっとまだベスト5とかの感じでもないのだが、今年始まったマンガではないが今年読み始めたマンガで今一番面白いと思っているのは「2.5次元の誘惑(リリサ)」であることはまあ間違いない。その他の作品を考え始めたらジャンプラの作品が多く、特に単行本になる可能性がないと言われている「ジャンプ+のインディーズ作品」の中に、面白いと思う作品がいろいろあるということを思った。
例えば月曜日連載の「ラーメン赤猫」、火曜日の「ドラゴンの子」、金曜日の「やり直し姫は夫と恋したい」、土曜日の「殺戮の王」などが面白いが、もう連載が終了している「縦の国」も面白かった。
「ラーメン赤猫」はとても達者な作品で、猫が店長や従業員としてラーメン屋をやっているという発想がここまで面白くなるとはという感じだった。
「やり直し姫は夫と恋したい」はタイムリープものだが限界までその設定を使い、何度も異世界に分岐したのを戻ってきて目標を達成しようとする(その目標自体がなかなかわからなくて何度も「やり直し」ているわけだが)話で、主人公の姫の一途さと「夫」の暗さを抱えながらも姫を守ろうとする動きがとても良く、インディーズ作品の中では私の中で一推しになっている。
「ドラゴンの子」「縦の国」は同じ作者だけれども、「ドラゴンの子」の「肉屋」というキャラの立ち方が半端ではなく、肉屋を見にいくような感じで読んでいる。
キャラが立っているといえばインディーズではないが「ステージS」の「くじらちゃん」という強キャラが面白くて、これもこの子は今週は何を言い出すのか、が楽しみで読みに行っている感じがする。
「殺戮の王」はいろいろ設定が揺れているというかいろいろ思うところもなくはないのだが、これもタイムリープというか何度も失敗をやり直すために過去に戻る切実さのようなものが面白いなと思った。
この辺りの話の最近の流行の元になっているのは恐らくは「東京卍リベンジャーズ」なのではないかと思うが、ジャンプラのタイムリープものがよりオーソドックスそうな異世界ファンタジーなのを読んでいると、「東卍」が不良マンガとタイムリープを合わせるという発想の斬新さがより際立つところはあるなと思った。
好き嫌いではなく単行本化のレベルに達していると思うので言えば「ラーメン赤猫」なのだが、総合ランキングでも「ラーメン赤猫」が一番高くなっている。ジャンプラでは「SPY FAMILY」や「怪獣8号」「推しの子」など現実に大ヒットしている作品がいくつもあるのでその中での順位になるから厳しくはあるが、「終末のハーレム」などより上位に来ているというのはすごいことだと思う。
その「ラーメン赤猫」のセリフで、「この店がなくなったら一生立ち直れなくなる」から「ワタシラーメン赤猫に課金したい!」というセリフが出てきて、そう言えばネットも昔は「嫌儲=金儲けを嫌う」という文化が強かったが、最近は「好きなものに課金したい!」という流れが出てきていて、これはYouTubeのスーパーチャットなどの影響なのかもしれないなと思ったのだが、「好きなものに課金して作者を応援したい!」という「課金文化」のようなものが出てきたのは面白いなと思った。
私も元々好きな作品は無料で読むのではなく、なるべく単行本を買おうと思うし、また連載誌をなるべく買おうという考えで作者さん達を応援したいという気持ちでいろいろ買ってはきたのだが、そういうのが一般化していくとクリエイターにとってはありがたいしいい文化だなと思う。
「課金する」というのは「寄付する」とか「喜捨する」というような上から目線の表現ではないところがいいと思う。「課金する」という直接的な、あるいはもっと「好きなクリエイターに金を貢ぐ」みたいなニュアンスさえある感じなのが日本ぽくて面白いなと思う。
そういうものが他にあるかと考えてみると、神社に参拝するときのお賽銭に近いかなと思う。この作者さんが活動を続けてくれると嬉しいな、願いが叶うといいな、と思って課金する感じだろう。
なかなか「パトロンになる」ところまで普通の人間に金は出せないわけだが、思いの表現として「課金する」という文化は現実的に作者のプラスになるという点で面白いし可能性のある良い文化だと思う。
インディーズ作家さんでもネットでもPixivFANBOXなど課金の方法ができてきているから、いろいろな形で活動を続けていけると良いなと思う。
まあどのくらいの人に読んでもらえるかはともかく、こういうふうにブログやnoteで取り上げたりするのもある種の「推し活動」ではあるわけで、より多くの人に読んでもらえる一助になったら良いなと思う。
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