遠足の前の日のような睡眠不足/「よく知らないけどできるはず」という思い込み/「ネオナチ」アゾフ連隊のロシアでの処遇と「漢奸裁判」の李香蘭/「2.5次元の誘惑(リリサ)」2周目:泥臭いまでの人間関係ドラマ

Posted at 22/05/18

4月18日(水)晴れてきた

毎日眠れない話ばかり書いているが、昨夜も10時の夕食後1時間くらいうたた寝をしてしまい、12時に寝床に入ったが2時40分ごろに目が覚めてしまった。一度トイレに行ってからもう一度寝床に入り、手で胸とお腹を温めていたらぼうっとはできたのだが完全に意識が消えてはいない感じで気がついたら2時間ほど経っていたので4時半ごろに起き出した。

毎日いろいろやることがあってそういうことを考えてしまっているとその緊張感があって眠れないというのは、ある意味子供の遠足の前の日のようなものだが、それが何日も続くというのは困ったものだなと思う。昨日整体に行って冷えが原因かもしれないと言われたのだが、実際毎日この季節にしては寒いのだが、どうしても薄着や暖房をつけずに我慢したりすることもあり、その辺は気をつけた方がいいなと思う。

仕事について、というか自分のよく知らないジャンルのことについて、インテリの、というか大人の男の陥りがちなことは、よく知らないけど自分ならできるはずだ、とつい思ってしまうところがあると思う。これは一番あからさまなのはよく知らないのにネットで発言する専門外の学者さんたちの惨状なのだけど、実務においてもこれはできるはずとか自分はわかっているつもりになっていることで結構失敗したり部下や依頼先、つまり仕事を頼んだ相手に対して無理な注文をしたりしてしまうことがあったりする。

そういう問題については、自分は素人であるということを自覚しないといけないなと思うことがあり、であるならどうすればいいかと言えば、専門家に任せるのでなければ自分である程度勉強し、わからないところは質問して理解していくことが大事だということになる。つい他のことが忙しいとその問題について調べたり考えたりすることを怠ってしまうことがあるわけだけど、それはつまり「自分が知らないということを知らない」ということであり、つまりは「無知の知」がないということである。

これもよくあることだが本腰を入れて調べ始めると自分がいかに知らないかがわかって愕然とすることもあるし、逆になるほどここを足がかりにして調べればいいのかということがわかって少しずつ理解が進んだりすることもある。実際私もそういう点が結構あるなあと朝考えていて思ったので、その辺のところは注意していきたいと思った。

ロシアのウクライナ侵略もキエフではロシア軍を撃退し、ハリコフでも国境までロシア軍を退け、東部ドネツ川の戦いではロシア軍の渡河作戦を失敗させるなどウクライナ側の反撃が目立つが、アゾフ海の港町・マリウポリではついにアゾフ連隊を含めアゾフスタリ製鉄所から離れて一度親ロシア派支配地域に送られ、ロシア軍捕虜と交換されるということになったらしい。マリウポリ攻防戦はロシア側の勝利ということになるが、硫黄島の戦いにもアラモ砦の戦いにもならず「敢闘した英雄たちを生かす」選択を取ることができたのは、21世紀の戦いだからかもしれないなと思った。

しかし伝えられるところによるとロシア側はウクライナ兵の中で「ネオナチのアゾフ連隊」をよりわけ、ネオナチとして裁判にかけて捕虜交換の対象としないように目論んでいるという話がある。他国の指揮下で戦った捕虜を国内法で処罰するのは国際法違反ということなので、それをやればロシアはまた罪を重ねることになるが、スウェーデンとフィンランドまでがNATOに加盟を申請するなど「ヨーロッパの中立国が皆NATO側につく」ような状況の中で、ロシアのほしいままの行動は制限されていくのではないかとは思った。トルコが自己に対して制裁を課している両国の加盟に反対していて、全会一致でないと加盟申請を受け付けられないNATOにおいてアメリカがどのようにさばくのかは注視するしかないが、報道によればトルコも原則的な反対ではなく条件闘争だと言われていて、ロシアの孤立がより深まる方向へ進むのは間違いないだろうと思う。

このロシアが一方的に「ネオナチ」認定した「アゾフ連隊」を国内法で裁く(廃止されている死刑を復活すべきという意見もロシアにはあるようだ)ことは国際法上できないわけだが、ここで思い出したのが日中戦争中・戦後の「漢奸裁判」である。

特に国民党の蒋介石政権によって総数は調べてみないとわからないが膨大な人々が漢奸の嫌疑をかけられて殺されている。漢奸というのは中国に対する裏切り者の中国人という意味で、日本で言えば非国民ということになるが、有名な人物でも川島芳子や中国に帰化した馬賊として知られる伊達順之助がいる。また処刑までは行かなかったが思想改造された人物としては清帝国最後の皇帝で満洲国でも皇帝となった愛新覚羅溥儀や蒙古聯合自治政府主席の徳王(デムチュクドンロブ)がいる。

伊達は中国に帰化していたために裁判にかけられて処刑されたが、逆に李香蘭として中国で人気を博していた山口淑子は日本国籍であることが証明され、国外追放で済んだということがあった。

アゾフ連隊の処遇がどうなるかはこれからだが、国際法に照らし合わせて適切な処遇が与えられることを望みたい。

「2.5次元の誘惑(リリサ)」二周目読んでる。全113話(今日現在)中69話。夏合宿で美花莉が自分の奥村への気持ちをリリサに打ち明けるのを奥村がきいてしまったのをまゆりが見てしまった場面まで。この漫画はある種のハーレムものではあるのだが、少年漫画のハーレムものは基本的に男がストイックなのだけど、この主人公の奥村は子供の頃に母親に捨てられたのがきっかけで女性に心を閉し二次元のみを愛するようになったという設定なので、コスプレ仲間としてまた幼馴染として仲のいい関係だと思っていた美花莉がそういう気持ちを持っていたことは青天の霹靂ということになるわけである。

奥村というのはいわゆるオタクとしてはかなりのハイスペック(おたくは基本的に実はいろいろな分野でハイスペの人が多いのだがキモオタという言葉もあるようにいろいろな面で損をしている)なのでコスプレ仲間の女子たちも多くは奥村に好意を持つのだが、二次元しか愛せないと思っている奥村は告られたら断るしかない、と思っていて、そんな冷たいことをしなければならない自分をどう考えたらいいかみたいな悩み方をしているわけである。

人間関係としてはフィクション性が強いけれども、この辺のところのリアリティはここまで読んでくるとかなり高く、いわゆるラブコメものの中でもこれだけ深いところまで刺さる感じの作品は最近読んでない感じがした。

最初の方の巻はエロ要素が高い作品なのかなという感じでそれはそれで面白いけど、みたいな感じだったが、実際にはある種泥臭いまでの人間関係ものであり、それを救うのがリリサの一途さであることが多いのだけど、実際には奥村が縁の下の力持ち的に支えている部分も大きく、いろいろな視点で見ることができる作品だなと思った。

何周するかわからないが、その度に発見がありそうな感じではある。


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