ヴィヴァルディの良さ/ウクライナの最大貿易相手国は中国/ヨーロッパ世界秩序の深部からの大変化
Posted at 22/03/02 PermaLink» Tweet
3月2日(水)晴れ
3月になって、だいぶ暖かくなってきた。今朝の最低気温はプラスだったので、だいぶ楽だった。雪が溶けて土がぬかるみ、春が近づいてきた感じがする。
朝車を運転していてFMで「古楽の楽しみ」を聞いていたのだが、今日はヴィヴァルディの特集だったようで、木管楽器が主に取り上げられていたようだった。まあこちらが疲れていることもあるのだろうが、没入したいような華やかな音楽で、ヴィヴァルディというと音楽の入門編みたいな気がどうしてもしてしまうのだけど、全然そんなことないなあと聴き入っていた。オーボエとファゴットの協奏が面白かったのだけど、思ったよりオーボエというのは音が高いなと思った。ていうか割と高音域の楽器なのだな。ファゴットと勘違いしていたのだろうか。音域はファゴットと約2オクターブ違うとのことだった。オーボエはフランス語でhautbois、つまり高い木ということで、高音ないし大音量を意味するらしい。
ウクライナ戦争はまだまだ気を許せないが、戦闘も外交も激しさを増しているようだ。その中で微妙な立場になっているのが中国だが、昨日は報道ステーションを見ていたらウクライナの最大貿易相手国は中国であり、中国の空母遼寧はウクライナで換装されていて、二国間関係は結構深く、中国の一帯一路政策の上でもそれなりに重要な国に位置付けられているようだ。
だから中国にとってはウクライナがロシアの領土化されることは恐らくはそんなに望ましくはない。ロシアを支持したことでウクライナ国内で中国に対する感情がかなり悪化しているらしく、武器を持った市民たちがこもっているシェルターに中国人が避難できないでいるという話も聞こえてくる。
そんな中でウクライナ政府は中国に和平交渉の仲介を申し入れたといい、これは中国にとって最大の踏み絵のようなものになっているように思われた。いろいろ読んでも、中国としては西側との貿易が生命線であることには違いなく、アメリカからの経済的自立を目指してかなりのシステムを自前化してきたけれども、人民元の信用力はドルやユーロ、円に比べてもまだまだ低いわけで、ロシアに発動されたような経済制裁が中国にも向けられたら中国の繁栄は一気に終わりを迎えてしまうだろう。中国にはそういう現実が突きつけられているのだ、と言っている人がいて、なるほどと思った。
かと言って安全保障上のメリットはロシアと強い関係を継続していくことであり、台湾の「武力統一」を目指す習近平にとってはウクライナで世界がどう動くかを注視しているに違いないと思う。中国の出方が注目される。まああまり大した動きはしないような気はするけれども。
それにしても、冷戦後の世界秩序のようなものが大きく変動していて、それにショックを受けている人がタイムラインには多いのだけど、私はあまりそういうふうな感じはしない。というか戦後体制にそんなに思い入れがないからだろう。フィンランドやスウェーデンがNATO加盟の動きを見せたり、スイスが永世中立国の立場から踏み出してロシアに対する経済制裁に参加したり、ロシアのウクライナ侵攻は911以来の衝撃だ、というようなことを思っていたけれども、これはWWII後の世界の大変化だ、という人もいる。主権国家体制そのものの危機、というふうに捉えるとバルト三国やポーランド、チェコスロヴァキアの主権が蹂躙されたヒトラー=スターリン時代の轍を踏まないように西側全世界がその時代を復習しているのだとしたら、もっとヨーロッパ史の深部まで遡るような大変化が起こっているのかもしれない。
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