社会を変えライフスタイル・生き方を変えるような仕事/「攻めのIT投資」の重要性
Posted at 22/02/17 PermaLink» Tweet
2月17日(木)雪のち晴れ
昨日は松本へ行ってきて、諏訪の方ではそれなりの雪で路面も悪かったのだが、峠を越えて松本まで行ったら田んぼなどに残っている以外はほとんど雪がなく、整体を受けている時に話をしていたら昨夜は雨だったという。諏訪は雪はないが松本は降る、ということの方が普通なのだが、南岸低気圧で気温が下がるとこういう現象になるのかなとか思った。
***
「資本主義の新しい形」3-1-5何のためのICT投資か を読んでいる。日本企業は今までICT投資(情報通信技術投資)を過小評価してきたという指摘。というか根本的な認識の誤りがあったということではないかと思った。
第一に、IT投資に対する重要性の認識度が日米でかなり差がある。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000008488.html
そして「守りのIT投資」と「攻めのIT投資」の日米の考え方の違いが明確になっている。
というのは、日本企業がIT投資を業務の効率化のみに、つまりはコスト削減や人員削減のためにのみ(つまり守りに)用いてきた、社会的に見れば雇用を悪化させる方向で用いてきたのだけれど、アメリカでは顧客情報の収集から新しいビジネスモデルの構築のために(つまり攻めに)用いられてきている、というわけである。
正直私も企業においてITが導入されることで文系の仕事がなくなるとか高卒事務職がなくなるとか景気の悪い方ばかり考えてきたし世の中のイメージも実際そういうものだと思うが、現実にはITを使った新しいサービスがたくさん出てきていて、その多くが日本発ではないという実態がまだあまり多くの人に意識されてないのかもしれないと言われてみて気づいた。
ただ、日本でも「攻めのIT投資」に積極的な企業ほど業績の伸びが大きいという結果も出ているようだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000008488.html
新しいサービスを行うには何か規制を撤廃しなければいけないとか、そういう部分が日本にはあってそこから困難が起こるのは確かなのだが、それでも何かできるはずではないかという気はする。
昨日はテスラのイーロン・マスクの例を出して日本でもこうした新たなスター経営者が出てきて欲しいということを書いたのだけど、もちろん日本でもそれなりにそうした経営者は出てきているのだと思うが、それを待望する「空気」のようなものはどうなのかなと思った。
私が小学生の頃、学校の図書館に伝記やドキュメンタリーの棚があり、そこにはアポロの月面着陸などと並んで日本企業の偉業である日産のサファリラリー制覇などがシリーズで掲載されている本があって、それらを読んで胸を躍らせたことを思い出す。
その中の一冊にナショナル=パナソニックの松下幸之助、ソニーの井深大、ホンダの本田宗一郎の3人の伝記が掲載された本があり、この本も面白く読んだ。
その中で松下は二股ソケットの開発、井深はトランジスタラジオの製作、本田はバイクの開発など新しい製品の開発について触れられていたのは印象深いのだが、松下に関しては販売店網の構築や水道哲学、つまり「水のように安価で誰でも使える製品を作りそういう社会を作る」という考え方も書かれていて、そこに「社会をも変える」という事業家の大望みたいなものを感じた。またこれはその本で読んだわけではないけれども、井深はトランジスタラジオの開発で「どこでもラジオを聴ける」ライフスタイルを作り出し、その延長線上でウォークマンを作り出したわけで、この時も若者への聞き取り調査みたいなものをやっていたというのはどこかで読んだ。井深は一貫して「新しい製品で人間のライフスタイルを変える」という方向性を持っていたわけで、このことにはスティーブ・ジョブズも影響を受けたというのは読んだことがあった。
こうした「新しいものを生み出すことで社会を変える、人間の生き方を変える」というより大きなビジョンは、IT技術の発達でより可能なことが増えているし、実際GAFAのような企業は全てそうしたビジョンがビジネスモデルの根幹にある。日本でもそうした方向でものを考えることは十分可能だし、井深のやったような調査はビッグデータの集積やAIの発達によってよりやりやすくなっているわけだから、まだまだ可能性があると思う。
だから日本人だからできない、日本ではできない、ということは必ずしもないはずなので、そうした新しいビジョンを持った経営者に、頑張ってもらいたいものだと思っている。
最近私自身、少し「楽しさ」という感覚に鈍感になってるなと思った。「楽しさ」を感じすぎていてもそれに没入してしまうので問題はなくはないのだけど、楽しさを感じてないとなんだか生きるエネルギーが乏しくなる感じがする。経済のことを考えて書いたりするのは面白くはあるのだけど、まあ日本経済の景気のことばかり考えているとあまり楽しくないことは確かだ。
こうした新しいビジョンを持った経営者たちのことを考えると、少し楽しくなってくる。自分と日本の未来にも、もっと期待していきたいと思う。
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