2010年に読んだ本と2021年に読んだ本の違いに感じた自分自身と世界の変化

Posted at 22/01/05

1月5日(水)晴れ

今朝はよく晴れていて、その分冷え込んでマイナス8度まで下がった。どこかが凍結とかそう言う事態は起こらなかったので良いのだが、寒いことは寒い。朝のうちにマガジンを買いに行き、職場を点検して西友に行って母に持っていくキウイを買って帰ってきて、マンガなどを読んだりチェックしたりしていたらいつの間にか時間が過ぎていた。

昨年読んだ本17選とかやってみて、10年くらい前にどう言う本を読んでいたのかちょっと気になったのでブログで調べてみたのだけど、しばらくブログが書けなかった時期があってその辺りでちょうどいいと思ったのが2010年。今から12年前だけど、東日本大震災の前の年で、民主党政権下だった。今とはだいぶ世界も自分も変わってしまった感じがする。

その2010年に読んで面白かった本としてブログで挙げていたのがざっと24冊あって、

バベットの晩餐会 (ちくま文庫)
イサク ディーネセン
筑摩書房
1992-02-01



イサク・ディーネセン「バベットの晩餐会」
梨木香歩「西の魔女が死んだ」
張栩『勝利は10%から積み上げる』
佐藤愛子『こんなふうに死にたい』
岡田暁生『音楽の聴き方』
村上春樹「1Q84 BOOK3」
平野啓一郎「葬送」
高城剛「オーガニック革命」
今北純一『仕事で成長したい5%の日本人へ』
遠山美都男『蘇我氏四代』
槇村さとる『スタイルノート』
東浩紀「クォンタムファミリーズ」
夏目漱石「三四郎」
レベッカ・ブラウン「わたしたちがやったこと」
ポール・オースター「ガラスの街」

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
アントニオ タブッキ
白水社
1993-10-01

 
アントニオ・タブッキ「インド夜想曲」
カミュ「異邦人」

必生 闘う仏教 (集英社新書)
佐々井 秀嶺
集英社
2010-10-15

 
佐々井秀嶺『必生 闘う仏教』
内田樹・釈徹宗『現代霊性論』
エマーソン『自己信頼』
養老孟司・宮崎駿『虫眼とアニ眼』

芸術闘争論 (幻冬舎文庫)
村上 隆
幻冬舎
2018-12-06

 
村上隆『芸術闘争論』
村上春樹『東京奇譚集』
赤染晶子『乙女の密告』

と言うことになった。この当時は芥川賞作品をとにかく全部読むという気合いで読んでいたので、最後の作品などはそのために読んでいる。今見てみると、「文学作品」が多いのが目につくし、アート・音楽・宗教的社会運動などのまあ言えば普通に文系青年から見てポジティブに世界を描こうとするものを読んでいたのだなあと思う。

この年は宮崎駿作品を自分に対して解禁し、ほとんど一気に観たということとスターウォーズも第1作から第3作までみた。

なんというか世の中に対しても自分に対しても「希望」とか「期待」が感じられるラインアップだなと思う。この頃に読んだものが現在の自分に対してどう反映しているのか、ちょっと難しい。2010年は私が48歳になった年だ。世界に対してワクワク感があったなと思う。その辺の気持ちが失われたことが自分の中では残念かもしれない。

年末にその年に読んだ本を総まくりする、ということ自体、ある程度の余裕がないとできないし読書シーン・出版シーンに対する期待みたいなものがないとできないわけで、繰り返しっぽくなるが2011年の東日本大震災と民主党政権の体たらく、母の調子がどんどん悪くなっていったこと、コロナ禍による動けなさなど、また個人的なメンタルの上下など、そういうことがどんどん不自由になっていったことをこのラインアップには感じる。

本当に、わずか12年前なのに世界も自分も大きく変わってしまったと思う。当時感じていた希望のようなものの多くに対して今では割と否定的になってはいるのだけど、世界と自分に期待する姿勢そのものは取り戻したいなと思うところはある。

2014年から18年、それから2020年あたりに「書けない時期」と言うものがあり、今でも割とリハビリ中なところもあるのだが、色々振り返ってみて仕事と大学院が忙し過ぎた30代と父の死後仕事と母の介護等で全体がコントロールしきれなかった50代がやはりものが書きにくい時期だったのかなと言う感じはある。今年は60になるのだけど、定年のある仕事でもないのでまあぼちぼちやりながら、まとまったものを描いて世に問うことができればいいなと思う。



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